あいだのじいさん。 小川未明 おおかみをだましたおじいさん

小川未明 雪の上のおじいさん

あいだのじいさん

ある夕方、 千代田 ( ちよだ )区の大きなやしきばかりのさびしい町を、ふたりの学生服の少年が、歩いていました。 もうひとりの少年は、少年探偵団の団員で、小学校六年生の 野呂一平 ( のろいっぺい )君という、おどけものの、おもしろい少年です。 「なにか、すばらしい事件がおこらないかなあ。 怪人二十面相も、ひさしくあらわれないし、ぼく、このうでが鳴ってしかたがないよ。 」 ノロちゃんは、うでをさすりながら、いいました。 ノロちゃんというのは、野呂一平君の愛称なのです。 「バカだなあ。 世間の人が、こわがって、さわぐのが、きみはすきなのかい。 」 小林団長にたしなめられて、ノロちゃんはペロッと 舌 ( した )を出して、頭をかきました。 すると、そのとき、むこうの町かどから、ヒョイと、ふしぎなものがあらわれました。 ロボットです。 鉄でできた、ぶきみなかたちの人造人間です。 そいつが、かくばった頭をふりながら、かくばった足で、ギリギリと、歯車の音をさせながら、むこうのほうへ歩いていくのです。 おもいもよらぬところに、人造人間があらわれたのを見ると、ふたりはギョッとして、たちすくんでしまいました。 小林少年がノロちゃんのうでを、グッとつかみました。 ノロちゃんが、いきなり逃げだそうとしたからです。 「きみはうでが鳴ってしかたがないと、いったじゃないか。 あれはうそなの?」 小林君は、ニッコリ笑って、ノロちゃんにいってきかせました。 「あれはね、銀座なんかを歩いているサンドイッチマンだよ。 ほら、いつか銀座で、あいつに広告ビラをもらったじゃないか。 ロボットのサンドイッチマンだよ。 あれは鉄でなく木でできてるんだよ。 」 「あっ、そうか。 なあんだ。 板ばりのロボットか。 」 「だが、へんだねえ。 サンドイッチマンが、こんな大きなやしきばかりの町に、すんでいるんだろうか。 それに、あんな姿のままで、こんなにとおくまで、やってくるのは、おかしいね。 」 小林君がいいますと、ノロちゃんも、ちょうしをあわせて、 「だから、ぼく、あやしいとおもったんだよ。 尾行 ( びこう )してみようか。 」 ふたりの少年は、あやしい人造人間を尾行しました。 少年探偵団長と、その団員ですから、尾行にはなれています。 ふたりはリスのように、ものかげからものかげにと、身をかくしながら、どこまでも人造人間のあとをつけました。 しばらくいきますと、ふるいレンガべいの門に、からくさもようの鉄のとびらのしまった、大きなうちの前に出ました。 人造人間は、その門の前に立ちどまると、かくばった頭を、クルクルまわして、あたりをながめてから、鉄のとびらを開いて、門のなかへはいっていきます。 「おやっ、ますます、あやしい。 あいつが、こんな大きなうちに住んでいるはずがない。 ノロちゃん、あとをつけて、門のなかへ、はいってみよう。 」 門のなかには、こんもりと木がしげっていて、そのむこうに、ふるいレンガの二階だての、大きな西洋館の入口が見えています。 人造人間は、その入口は見むきもしないで、西洋館のよこを、うらのほうへ、まわっていきます。 ギリギリと歯車のきしるような、あのいやな音をさせながら、機械のような歩きかたで、ヒョッコリ、ヒョッコリ、歩いていきます。 西洋館のよこてに、物置小屋があって、その前にはしごがおいてありました。 人造人間は、ふじゆうな手で、そのはしごをつかむと、ズルズルと、西洋館の窓の下へひきずっていき、それを二階の窓へたてかけました。 それから、はしごをのぼりはじめたのです。 機械人間が、はしごをのぼる姿は、じつに気味のわるいものでした。 「あらっ。 窓からはいるつもりだよ。 あいつ、どろぼうかもしれない。 おまわりさん、呼んでこようか。 」 ノロちゃんが、心配そうに、ささやきました。 「まちたまえ。 もうすこし、ようすをみよう。 」 小林団長はおちついています。 人造人間は、とうとう二階の窓までのぼりつきました。 二階の窓は、なかから、しまりがしてないのか、人造人間は、そのガラス戸を、ソーッと開いて、窓のなかへはいっていきました。 「おまわりさんよりも、ここのうちの人に、しらせてあげよう。 もし、しらないでいると、たいへんだからね。 」 小林君は、そういって、ノロちゃんといっしょに、正面の入口へひきかえしました。 入口のベルをおしましたが、いくら待っても、だれも出てきません。 へんだなとおもって、ドアをおしてみますと、音もなく開きました。 ここも戸じまりがしてないのです。 窓の小さい、きゅうしきな建物ですから、なかは昼間でもうす暗く、シーンとしずまりかえって、まるで、空家のようです。 「ごめんください。 」 大きな声で呼んでみましたが、なんのへんじもありません。 ノロちゃんはもどかしくなって、くつをぬいで、いきなり、廊下へあがっていきました。 「だれもいないんですか。 ごめんなさーい!」 びっくりするような声で、どなりました。 やっぱりシーンとしています。 「へんだなあ。 ここ空家かしら。 」 そのときです。 西洋館のおくのほうから、 「キャーッ、たすけてえ……。 」 という女の悲鳴が、聞こえてきました。 ノロちゃんは、それをきくと、くつもはかないで、入口の外へ逃げだしました。 野呂一平君は、探偵団員にもにあわない、おくびょうものです。 小林少年は、すばやく、ノロちゃんを追っかけて、ドアのなかへ、ひきもどしました。 ひきもどされたノロちゃんは、大きな目をキョロキョロさせて、なにか出てきたら、すぐ逃げだせるように、へんな腰つきをしています。 「いまのは、小さい女の子の声だったぜ。 さあ、いってみよう。 ひどいめにあわされていたら、助けてやらなけりゃあ。 」 小林君は、ノロちゃんの手を、グッとひっぱりました。 小林君も、くつをぬいで上にあがり、ノロちゃんの手をひっぱって、廊下をグングン、おくへはいっていきました。 「キャーッ、だれか来てえ……。 」 またしても、耳をつんざく悲鳴! ノロちゃんは、からだをピクンとさせて、逃げようとしましたが、小林君に、グッとにらみつけられました。 「きみ、それでも少年探偵団員かっ!」 廊下をまがると、むこうの部屋のドアが、開いたままになっていました。 そして、その中から、へんなもの音が聞こえてきます。 「あの部屋だ。 のぞいてみよう。 」 ドアのところまでいって、そっと中をのぞきました。 すると、その洋室のテーブルの下に、かわいらしい少女が、グッタリと、たおれていたではありませんか。 「どうしたの? だれが、こんなめにあわせたの?」 小林君がかけよって、少女をだきおこして、たずねました。 少女は、よほどこわかったとみえて、口もきけないのです。 ただ、つぎの部屋を、ゆびさすばかりでした。 少女が、「あちら、あちら。 」というように、ゆびさすので、そのほうを見ますと、つぎの部屋へ通じるドアが、半分ひらいていました。 きっと人造人間です。 あいつが少女を、つきたおしておいて、あの部屋へ、はいっていったのです。 小林君は、またノロちゃんの手をひっぱって、その部屋へ、はいっていきました。 その部屋は、なぜか夜のようにまっ暗でした。 その部屋は、窓のよろい戸が、ぜんぶしめてあって、まっ暗でしたが、てんじょうと、壁の床に近いところに、一つずつ電灯がついていて、それが、こちらへ、強い光をなげています。 「あっ、いた、いた。 あいつだっ!」 ノロちゃんは、ギョッとして、また逃げだしそうになりました。 部屋のすみに、あの人造人間が、ニューッとたっていたからです。 ふたつの電灯が、こちらをむいているので、そのむこうは、まっ暗です。 そこに、ぶきみなロボットが、たちはだかって、こちらを、にらみつけています。 「小林さん、帰ろうよ。 ぼく、いやだよ。 」 ノロちゃんが、泣きだしそうな声でいいました。 でも、小林君は、ノロちゃんの手をはなしません。 そのとき、おそろしいことがおこりました。 ロボットが、右手を高くあげて、サッと、ひとふりすると、その手が、どっかへ飛んでいって、見えなくなってしまいました。 はっとして見つめていますと、こんどは左の手を、サッとふりました。 すると左手も、からだからちぎれて、どっかへ、飛びさってしまったではありませんか。 両手のなくなったロボットは、しばらく、電灯のむこうがわを行ったり来たりしていましたが、こんどは右の足を、バレエでもおどるように、パッと、高くあげたかとおもうと、その足も、どこかへ消えてしまいました。 あとには、左の足が一本のこっているばかりです。 一本足のロボットです。 むかしの本にのっているおばけの絵と、そっくりです。 あまりのふしぎさに、ふたりの少年は身うごきもできなくなって、夢でも見ているような気持で、おばけロボットを見つめていました。 一本足のロボットは、ピョイ、ピョイと、右左にとびあるいていましたが、その一本足も、ヒューッと、どこかへ飛びさって、見えなくなってしまいました。 手も足もなくなったロボットの、首と胴だけが、下に落ちもしないで空中にただよって、ユラユラゆれているのです。 「エヘヘヘヘヘ……。 」 ロボットの口が、三日月がたに、キューッとひらいて、気味のわるい笑い声をたてました。 そして、その笑い声が消えないうちに、またもや、こんどは……。 あっとおもうまに、ロボットの胴体が、かき消すように、なくなってしまったではありませんか。 あとには、かくばったロボットの首ばかりが、フラフラと、 宙 ( ちゅう )に浮いているのです。 そして、その首が、三日月がたの口をパクパクやって、ヘラヘラと笑いながら、空中を、スーッとこちらへ近づいてくるのです。 ロボットの首だけがヘラヘラ笑いながら、空中を、スーッとこちらへ近づいてくるのを見て、おくびょうもののノロちゃんは、いきなり、小林君にだきついて、 「ワー……、たすけてくれえ……。 」 と、悲鳴をあげました。 さすがの小林君も、気味がわるくなってきました。 でも、小林君は、逃げだしません。 世のなかに、おばけなんているはずがないと、しんじていたからです。 ロボットの首が、宙に浮いているのは、きっと、なにか、しかけがあるのだと、かんがえたからです。 それで、こわがるノロちゃんをだきしめて、空中にただよっているロボットの首を、グッとにらみつけました。 小林君は、名探偵明智小五郎の少年助手として、「透明怪人」(この文庫第三十三巻)や「宇宙怪人」(第三十四巻)の事件で、こんなことには、たびたび出あっていますから、それほど、こわいとも思いません。 首ばかりのロボットは、小林君ににらみつけられて、ひるんだのか、スーッと、むこうのほうへ遠ざかっていきましたが、そのまま、パッとかき消すように、見えなくなってしまいました。 しばらく待っていても、なにもあらわれません。 ロボットは、まったく、この部屋から消えてなくなってしまったのです。 「ノロちゃん、ロボットは、もう、いなくなったよ。 」 ノロちゃんは目をふさいで、小林君にしがみついていましたが、そのとき、やっと、目をひらきました。 そして、キョロキョロと、あたりを見まわしていましたが、するとまたしてもなにを見たのか、いきなり、ギュッと小林君にしがみついてきました。 びっくりして、小林君も、むこうを見ますと、ノロちゃんがおどろいたのも、もっともです。 電灯のむこうの暗いところに、人間の首だけが、スーッと、浮きあがっているではありませんか。 こんどは、ロボットでなくて、人間の首が、空中にあらわれたのです。 しらが頭に、白ひげを長くたらした、おじいさんの首です。 キラキラ光る、めがねをかけています。 おじいさんの首ばかりが、空中をフワフワただよっているのですから、じつに、気味がわるいのです。 でも、小林君は逃げません。 じっと、そのしらがの首をにらみつけていました。 首ばかりのおじいさんは、しばらく空中をユラユラしていましたが、パッと、首の下に、胴体があらわれ、おやっとおもっていると、その胴体の下に、右足がつき、左足がつき、それから両方の肩に、右手、左手と、つぎつぎと、足や手が、どこかから飛んできて、おじいさんのからだに、くっついてしまいました。 そして、ちゃんとしたひとりの人間が、できあがってしまったのです。 灰色の洋服をきた、白ひげの、りっぱなおじいさんです。 「ハハハハ、感心、感心、さすがは少年探偵団の団長じゃ。 よく逃げださないで、がまんをした。 えらいぞ。 それにひきかえ、もうひとりの子は、ひどくおくびょうだね。 それでも団員かね?」 白ひげのおじいさんは、そういいながら、ツカツカと、ふたりのそばへ近づいてきました。 その声をきくと、ノロちゃんも、小林君の胸から顔をはなして、やっと、おじいさんの姿を見ました。 いままで、目をふさいでいたので、どうして、こんなおじいさんがあらわれたのか、わからないものですから、びっくりして、キョロキョロしています。 「あなたは、いったい、だれです?」 小林君は、キッと、おじいさんの顔を見つめて、たずねました。 「わしかね、わしは、さっきのロボットじゃよ。 」 おじいさんは、にこにこしています。 それでは、あのロボットのなかに、この老人がはいっていたのでしょうか。 もし、そうだとすると、このおじいさんは、やっぱり、悪ものです。 「それじゃあ、となりの部屋の、女の子を、ひどいめにあわせたのは、あなたですね。 」 小林君が、おじいさんをにらみつけました。 「ハハハ……、あれかね。 あれは、わしの友だちのおじょうさんじゃよ。 ミヨ子ちゃん、もういいから、こちらへおいで。 」 すると、「はーい。 」というかわいい声がして、さっき、となりの部屋にたおれていた、ピンクの服の少女が、にこにこしてかけこんできました。 「あらっ、それじゃあ、あの女の子は、ぼくたちに、うそをついたんだね。 」 ノロちゃんが、あきれたように、いいました。 「そうじゃ、うそをついたのじゃ。 きみたちを、この部屋に、おびきよせるためにね。 」 「なぜ、ぼくたちを、この部屋へ、おびきよせたんですか。 」 小林君が、おじいさんに、つめよりました。 「ハハハ、そう、おこるもんじゃない。 まあ、こっちへおいで。 もっときれいな部屋で、ゆっくり話をしよう。 」 そういって、おじいさんは、さきにたって、廊下へ出ました。 ふたりの少年は、ともかく、そのあとについていきます。 老人は、少年たちと、ミヨ子ちゃんをつれて、りっぱな洋室にはいりました。 壁いっぱいの本だなに、むずかしい本がズラッとならび、部屋のまんなかには、大テーブルがあって、そのまわりに、ふかふかとしたあんらくいすが、いくつもおいてあります。 「さあ、かけたまえ。 これから、きみたちを、おびきよせたわけを話すからね。 わしは、ロボットになって、きみたちの前にあらわれた。 きっと、ついてくるじゃろうと思ってね。 窓から、このうちへ、しのびこんで見せたので、きみたちは、いよいよ、わしを悪ものだと思った。 そして、さっきの部屋まで、はいってきた。 それから、ふしぎなことがおこったね。 あれはきみたちのどきょうを、ためすためじゃった。 だが、どうして、あんなことがおこったか、わかるかね。 」 老人が、ブラック=マジックの種あかしをしました。 「あの部屋の電灯は二つとも、きみたちのほうを向いていた。 うしろの壁には、黒いカーテンがはってある。 そのカーテンの前に、あたまから足のさきまで、まっ黒なきれでつつんだ、わしの助手が立っていたのだが、きみたちには、すこしも見えなかった。 そこへロボットがはいってきた。 わしのまっ黒な助手は、黒いきれの袋をいくつも持っていて、ロボットの手や、足や、胴や、首へ、つぎつぎと、かぶせていったのだ。 そうすると、かぶせたところだけ消えたように見える。 暗い舞台で、白いガイコツがおどりだす奇術があるね。 あれは人間が、黒いシャツとズボンに、白いガイコツの絵をかいたのをきて、おどるのだよ。 それと同じわけさ。 そのあとへ、このわしが、姿をあらわしたのも同じりくつで、手や足や首に、黒い袋をかぶせてあったのを、つぎつぎと、ぬいでいったのだよ。 わかったかね。 」 老人は、にやにやと笑いました。 「まだ、きみたちをびっくりさせることがある。 わしはロボットから老人になったが、これでおしまいではない。 わしは世界一の変装の名人だからね。 」 怪老人は、そういったかと思うと、まっ白な頭と、ひげに手をかけて、それを、ひきむいてしまいました。 すると、その下から、黒いかみの毛の三十ぐらいの若い顔が、あらわれました。 「ハハハ……、どうだね。 若くなっただろう。 だが、これが、わしのほんとうの顔かどうか、わからないよ。 まだこの下に、べつの顔がかくれているかもしれないのだよ。 ところで、きみたちを、ここへおびきよせたわけだがね。 わしは、きみたちの少年探偵団が、すばらしい働きをしたことをよく知っている。 そこで、わしは、少年探偵団に知恵くらべの試合をもうしこむのだ。 わしがあいてになるから、きみたちに腕だめしがしてもらいたいのだ。 」 「試合って、どんな試合です。 」 小林君が、びっくりして、ききかえしました。 「わしは魔法博士とよばれている奇術の名人だ。 このうちのほかにも、ほうぼうに、ふしぎなうちをもっている。 おとなの助手もいるし子どもの助手もいる。 このミヨ子という少女も、そのひとりだ。 そこで、きみたちの知恵と勇気で、わしの魔法と、たたかってみる気はないか。 」 魔法博士はそういって、どこからか黒い箱を持ってきて、そのなかから、ピカピカ金色に光ったものを出して、テーブルの上におきました。 それは、金色のトラが、あと足をまげて、うずくまり、まえ足をグッと立てて、空にむかって、ウオーとうなっている、高さ十センチほどの置きものでした。 「これは純金でできている。 目にはダイヤがいれてある。 何千万円という、わしのうちの宝物だ。 これを知恵くらべの賞に出すのだよ。 この黄金のトラを、いまきみたちに渡すから、きみたちは、これをどこかへかくすのだ。 わしは、それをさがしだして盗んでみせる。 すると、こんどきみたちが、わしを見つけだして、このトラを取りかえすのだ。 盗まれてから、二ヵ月のうちに、取りもどしたら、きみたちの勝ちだ。 もし、勝ったら、このトラの宝物をきみたちにあげる。 つまり優勝旗みたいなものだね。 また二ヵ月のうちに、取りもどせなかったら、きみたちの負けで、トラはわしのものだ。 わかったかね。 」 魔法博士のふしぎなもうしこみに、二少年は、おもわず、顔を見あわせましたが、ノロちゃんは、 「小林さん、試合のもうしこみに、おうじようよ。 そして、ぼくたちの腕まえを見せてやろうよ。 」 「うん、感心、感心。 ノロちゃんは、おくびょうものかと思っていたが、なかなか勇気があるね。 小林君、団長のきみは、このもうしこみを、うけるかね。 」 「明智先生に相談してから、きめます。 」 「いや、それなら、心配しないでいい。 明智さんには、ちゃんと、わしから話しておいた。 明智さんは知っているのだ。 もし、きみたちがこまったときには、明智さんに、知恵をかりてもいいという約束もしてある。 」 「そうですか、それなら、もうしこみをうけます。 少年探偵団員は二十三人おりますが、そのうち、うちで、ゆるしてくださるものだけが、試合にさんかすることにします。 じゃあ、この黄金のトラを、ノロちゃんとふたりで、持って帰りますよ。 」 二少年は、黄金のトラを持って、明智探偵事務所に帰り、明智先生に、そのことを話しますと、 「あれは 雲井良太 ( くもいりょうた )という、お金持ちの変わりものだ。 けっして悪い人ではないから、知恵くらべをやってみるがいい。 」 と、おゆるしが出ましたので、すぐに電話れんらくで団員たちに知らせますと、その日は、十五人の団員が、集まってきました。 小林少年と、ノロちゃんと、十五人の少年は、明智探偵事務所の応接間に集まって、黄金のトラのかくし場所について相談しました。 すると、ひとりの少年が、 「井上君のうちがいいよ。 井上君のおとうさんは、もとボクシングの選手だから、安心だし、それにほかのうちでは、おとうさんか、おかあさんが、ゆるしてくれないだろうからね。 」 「うん、井上君のおとうさんは、冒険ずきだからね。 それがいいよ。 」 みんなが、さんせいしましたので、井上君が、うちに帰って、おとうさんに、相談しますと、 「魔法博士と知恵くらべとはおもしろい。 よし、おとうさんも、てつだってやるぞ。 」 と、だいさんせいでした。 そこで、黄金のトラのかくし場所がきまりました。 小林団長と井上一郎少年とが、黄金のトラを持って、井上君のうちへいき、井上君のおとうさんと三人で、ヒソヒソと相談しました。 それから、夜になるのをまって、小林、井上の二少年はクワをかついで、ソッと井上君のうちの庭に出ると、木のしげった庭のすみを、六十センチメートルほどの深さにほって、そこへ、なにかをうずめ、ていねいに土をかけました。 小林君と井上一郎少年は、庭の土のなかへ、黒いものをうずめてから、二階の一郎君の勉強部屋にとじこもって、なにかやっていましたが、しばらくすると、一郎君は、白い絹糸の毛をはやした大きなオモチャの 白犬 ( しろいぬ )を、だいじそうにかかえて、小林君といっしょに、二階からおりてきました。 これは、一郎君がまだ小さかったころのオモチャです。 魔法博士のことだから、きっと、どこかで見はっているだろうと思ったので、黒い箱だけを、庭にうずめて見せて、黄金のトラは、きれでこしらえた白犬のなかへ、ぬいこんでしまったのです。 それからは、毎日、一郎君のおかあさんか、ねえさんなどが、たえまなく、この白犬をだいていることにしました。 学校から帰れば、むろん一郎君がだくのです。 すると、それから四日目の日曜日に、一郎君にあてて、みょうな手紙がきました。 魔法博士 それには、こんな気味のわるいもんくが、書いてあったのです。 一郎君が、その手紙をおとうさんに見せますと、 「よし、わしがまもってやる。 むかしのボクシングの弟子を、ふたりよびよせて、魔法博士がきたら、ひっとらえてやる。 」 と、ふとい腕をさすって笑いました。 一郎君は小林団長にも、電話でしらせました。 すると、 「だいじょうぶだよ。 ぼくにも考えがあるから。 」 というへんじでした。 さて、いよいよ火曜日です。 三時になると、一郎君が学校から帰ってきました。 おとうさんは、応接間で、オモチャの白犬をだいて、がんばっていました。 ボクサーの青年が、ドアの外と、庭に、ひとりずつ立ち番をしています。 井上さんは、白犬を一郎君にわたすとき、ぬいめを、すこし開いて、のぞいて見ましたが、黄金のトラはたしかに、はいっていました。 「だいじょうぶ、まだ盗まれてはいない。 いまから四時まで、なにごともなければ、一郎、おまえの勝ちだぞ。 これほど、厳重に番をしていれば、いくら魔法つかいでも、どうすることもできないだろうよ。 」 おとうさんは、そういってにこにこしていました。 一郎君は白犬を、グッとだきしめて、ゆだんなくあたりを見まわします。 四時までは、なにもあやしいことはなかったのです。 一郎君はオモチャの白犬をだきしめたまま、すこしも手からはなしません。 おとうさんは、一度、手洗いに立ちましたが、すぐ帰って、大きな目をむいて、白犬を見つめています。 ドアの外と、庭にいる、ふたりのボクサーも、ちゃんと、もちばについています。 アリのはい入るすきまもないのです。 応接間のたなの上には、大きな置時計が、チクタクと秒をきざんでいます。 四時一分まえです。 「あと一分間ですね。 」 「うん、一分たてば、こっちの勝ちだ。 もうだいじょうぶだよ。 」 そういいながらも、おとうさんも一郎君も、青い顔をしていました。 その一分間が、なんだか、おそろしいからです。 そのとき、チリリリリ……と、けたたましく、たくじょう電話のベルがなりました。 おとうさんが、受話器を耳にあてますと、気味のわるい、しわがれ声が聞こえてきました。 「井上さんですか。 一郎君のおとうさんですね。 わしは魔法博士です。 もう三十秒で四時ですよ。 四時かっきりに、あれをもらいますよ。 あと二十秒です。 ウフフフ……そら、もう十秒しかない……。 」 置時計が、チン、チン、チン、チンと、うつくしい音で四時をほうじました。 おとうさんは、それをきくと、ほっとして、電話のむこうの魔法博士に呼びかけました。 「いま四時をうったのが、聞こえましたか。 どうやら、一郎のほうが勝ったようですね。 あんたは、約束をまもらなかった。 黄金のトラは、ちゃんとここにありますよ。 」 「ワハハ……、こいつはおもしろい。 わしが約束をまもらなかったといわれるのか? ワハハハ……。 」 魔法博士の、とほうもない笑い声が、ひびいてきました。 「なにがおかしいのです。 黄金のトラは、ここにありますよ。 きみは、盗みだせなかったじゃないか。 ハハハ……。 」 おとうさんも、負けないで笑いました。 「なんだって? わしが盗めなかったというのか。 あんた、なにか思いちがいをしてやしないのかね。 もう一度、黄金のトラをしらべてごらん。 」 そういわれると、なんだか心配です。 おとうさんは、一郎少年の手から白犬をとって、ぬいめを開いてみました。 そして、ひと目みると、あっと声をたてないではいられませんでした。 黄金のトラは、かげもかたちも、なくなっていたのです。 おとうさんと一郎君は、むちゅうになって、白犬のぬいめをとき、なかのワタを、みんな取りだしてしらべましたが、黄金のトラは、どこにもないのです。 「オーイ、きみたち、あやしいやつを見なかったか。 」 おとうさんは、みはりをしている、ふたりの青年に声をかけました。 青年たちはおどろいて、かけこんできました。 ふたりのボクサーは、すこしも、もちばをはなれなかったのです。 ドアも窓も、しまったままでした。 それに、魔法博士は電話をかけていたのですから、ここへこられるはずはありません。 ふしぎな魔法をつかったのでしょうか。 博士のからだが、ふたつになって、空気のような目に見えない姿で、この部屋へしのびこんだのでしょうか。 おとうさんと一郎君と、ふたりの青年とで、応接間のなかを、くまなくしらべましたが、どこにもあやしいところはありません。 ぬけ穴はもちろん、人間のかくれるような場所もなく、黄金のトラも発見されませんでした。 一郎君はいそいで、小林団長に電話をかけましたが、どこかへ出かけて、るすでした。 小林少年は、いったい、どこにいたのでしょうか。 うちじゅうが、おおさわぎになりましたが、ふつうのどろぼうではないので、警察にとどけるわけにはいきません。 ただ、ふしぎだ、ふしぎだと、いいあうばかりでした。 六時ごろでした。 みんなが応接間に集まっているところへ、一郎君が学校のカバンをさげて、はいってきました。 そして、へんなことをいうのです。 「おとうさん、白犬は?」 おとうさんは、びっくりして、一郎君の顔を見つめました。 「おまえは、なにをいってるんだ、白犬は、さっき、こわしてしまったじゃないか。 」 「えっ、こわした。 それじゃあ、もしや、あれを、盗まれたんじゃありませんか。 」 いよいよ、へんです。 一郎君は気でもちがったのでしょうか。 「おまえ、学校のカバンをさげたりして、いったい、どこへいってたんだ?」 「ぼく、学校から帰るとちゅうで、むりに自動車にのせられ、さるぐつわをはめられて、へんなうちへつれていかれたのです。 そして、いま、自動車で、うちの近くまできて、目かくしをはずされたんだけど、そのときには、もう自動車はどっかへいってしまって、かげも見えなかったのです。 」 それから、午後四時には、一郎君とそっくりの少年が、白犬をだきしめて、応接間にいたのだと聞かされて、一郎君はびっくりしてしまいました。 「そいつは、ぼくのにせものです。 魔法博士が、ぼくをへんなうちへ、とじこめておいて、そのまに、ぼくとよくにた子どもに、変装をさせて、ここへよこしたのです。 ぼくにばけた子どもが、白犬をだきしめているあいだに、ぬいめをといて、黄金のトラを盗んだのです。 おとうさん、そのぼくとそっくりの子どもを、応接間に、ひとりぼっちにしておいたことはありませんか。 」 「そういえば、わしが手洗いへいくあいだ、ひとりぼっちになっていた。 さては、あのときに、盗みだしたんだな。 」 おとうさんも、やっと、そこへ気がつきました。 それなら、一郎のからだをしらべればよかったと思っても、もうあとのまつりでした。 そのとき、またチリリリ……と、電話がかかってきました。 おとうさんが受話器をとると、さっきと同じしわがれ声で、 「どうです、魔法博士の手なみは? あんなによくにた子どもが、ほかにいるとは思わなかったでしょう……。 」 魔法博士の電話の声が、つづきます。 「わしのおおぜいの少年の弟子のなかから、あんたのむすこさんと、よくにた子どもをさがしだし、その少年の顔を、わしのとくいの変装術で、一郎君とそっくりにばけさせた。 それから、きょう、一郎君をわしのうちへつれてきて、一郎君の口のききかたや、みぶりを、その少年におぼえさせたのです。 ハハハ……、どうです。 わしの魔法の力が、わかりましたか。 さあ、こんどは少年探偵団が、黄金のトラを取りかえすのだ。 一郎君に、そうおつたえください。 」 そして、プッツリ電話がきれました。 さて、お話は、すこしまえにもどります。 その日の、午後三時すぎから、井上さんのうちのまわりに、ふしぎなことが、おこっていました。 井上さんの門の前には、こじきのようなきたない少年が、へいにもたれていねむりをしていました。 その横のポストのうしろには、酒屋の店員のような子どもが、身をひそめていました。 裏門のそばの電柱のかげや、そのむこうのゴミ箱のかげにも、新聞配達とか、牛乳配達のような少年が、かくれていました。 それらはみんな、少年探偵団員の変装なのです。 八人の少年が、いろいろの変装をして、井上さんのうちのまわりを、見はっていたのです。 また、そこから百メートルほどの町かどに、一台の自動車がとまっていましたが、そのうしろの、荷物をいれるトランクのなかには、団長の小林少年が、やっぱり店員にばけて、身をひそめていたのです。 運転手のゆだんを見すまして、そっとしのびこんだのでしょう。 自動車のとまっている近くに、公衆電話のボックスがありました。 その電話ボックスの外に、ひとりの少年が、小さくなってかくれていました。 店員らしいふりをしていますが、顔は野呂一平君とそっくりです。 あいきょうもののノロちゃんにちがいありません。 男は電話をかけおわると、ボックスを出て小林少年のかくれている自動車にのりこみました。 すると、うしろのトランクのふたが、五センチほど、そっと開いて、なかから、小林君の目がのぞきました。 ボックスのかげにいるノロちゃんらしい少年が、それにむかって、しきりに手まねをして見せています。 あやしい男が、自動車にのったことを、知らせているのでしょう。 そのあいずを見ると、トランクのふたは、そっとしまりました。 しかし、自動車はまだ出発しません。 だれかを待っているようです。 しばらくすると、井上さんのうちのほうから、一郎君とそっくりの少年が、いそぎ足にやってきて、キョロキョロと、あたりを見まわしながら、怪自動車に近づきました。 すると、さっき電話をかけた男が、自動車のドアを開き、ニューッと手をのばして、一郎君とそっくりの少年を、なかへ引っぱりこんでしまいました。 ふたたび、トランクのふたが、そっと開いて、小林君の目がのぞきました。 ノロちゃんもまた、ボックスのかげから、手まねをして見せました。 少年がのりこんだことを知らせているのです。 自動車は出発しました。 それが、むこうの町かどに消えると、ノロちゃんは、電話ボックスのかげからとびだしてきました。 そこへ、どこからともなく、いろいろの変装をした少年たちが集まってきて、口ぐちに、ささやきあうのでした。 「いまごろ、一郎君が自動車にのって、どっかへいくなんて、なんだか、おかしいね。 」 「うん、あいつ、一郎君のにせものかもしれないぜ。 」 電話をかけた男は、魔法博士が変装していたのです。 あとから自動車にのりこんだのは、一郎君にばけた博士の弟子の少年でした。 ですから、少年の服のどこかに、あの黄金のトラがかくされていたはずです。 博士と少年とは、宝物を取りかえして、秘密の場所へかくそうとしているのです。 いったい、この自動車は、どこへいくのでしょうか。 小林君は、はやくも、それをさっして、トランクのなかへ、かくれたのですが、ノロちゃんの手まね信号で、いっそうはっきりしました。 さすがの魔法博士も、じぶんの自動車に、敵の団長がしのびこんでいようとは、夢にもしりません。 小林君は、どこまでもあとをつけて、黄金のトラのかくし場所を、たしかめてやろうと決心しているのです。 自動車は一時間走っても、まだとまりません。 小林君は、せまいトランクのなかで、からだをまげているので、だんだん、肩や腰がいたくなってきました。 もう東京の町をはなれたらしく、道がわるくなってきたのが、わかります。 そのうちに、のぼり坂になりました。 右に左に、きゅうカーブを切りながらのぼっていきます。 東京を遠くはなれた、山のなかを走っているらしいのです。 自動車がカーブを切るたびに、小林君のからだは、トランクのなかでゴロゴロところがり、どこかをうちつけるので、もうとても、がまんができないと思いましたが、そのうちに、やっと速度がにぶくなり、自動車はピッタリと、とまりました。 腕時計の夜光の針を見ますと、もう七時に近いのでした。 外は、まっ暗な夜になっているのでしょう。 自動車がユラユラとゆれて、だれかがおりていったようです。 小林君は、トランクのふたをそっともちあげて、外をのぞきました。 まっ暗です。 そして、すがすがしい木の葉のにおいが吹きこんできました。 やっぱり山のなかなのでしょう。 敵に見つかっては、たいへんですから、用心に用心をして、ふたを大きくひらき、あたりを見まわしました。 それから、そっとトランクを出て、暗やみをさいわいに、地の上をはうようにして、自動車のよこにまわり、なかをのぞいて見ますと、魔法博士も少年も運転手も、だれもいないことがわかりました。 三人が、どこかへ、黄金のトラをかくしにいったのに、ちがいありません。 そこは、深い山のなかでした。 自動車のヘッドライトが消してあるので、あたりはしんのやみです。 三人が、まだ、そのへんにいるのではないかと、やみをすかして見ましたが、なんのけはいもありません。 ふと気がつくと、むこうのほうに、人だまのような赤い火が、ボーっと見えていました。 気味がわるいけれども、勇気をふるって近づいてみますと、それは小さな山小屋で、石油ランプのあかりが、窓のしょうじに、うつっているのでした。 あかりがついているからには、人間がすんでいるのだろうと、小林君はその小屋の前に立って、板の戸を、コツコツとたたきながら、声をかけました。 「おじさん、ちょっと、ここをあけてください。 」 すると、ゴホンゴホンと、せきの音がして、「だれじゃ。 」といいながら、ひとりのじいさんが、戸を開きました。 それは、もう六十ちかい、ひげむじゃのじいさんでした。 木こりか 炭焼 ( すみや )きなのでしょう。 「ぼく、友だちと、はぐれてしまって、道がわからなくなったんです。 ここは、いったい、どこですか?」 「ここかね、ここは 西多摩 ( にしたま )郡のはずれの山のなかだよ。 なだかい鍾乳洞の近くだ。 昼間はバスも通るところだよ。 」 その鍾乳洞のことは、小林君もきいていました。 よく学生がおおぜいで、探検にいくところです。 岩山にほら穴があって、そのなかは、八方に 枝道 ( えだみち )が、わかれている、あの地底の迷路なのです。 「さては、魔法博士たちは、その迷路のなかへ、黄金のトラをかくしにいったんだな。 」 小林君は、じいさんに、鍾乳洞への道をきいて、暗やみのなかを、そのほうへ、たどっていきました。 けわしい坂道を三百メートルものぼると、やみの中に、やみよりも黒い大きな岩穴が、ポッカリと、口をひらいていました。 鍾乳洞の入口です。 そっとのぞいて見ると、ずっとおくのほうに、懐中電灯のひかりが、チロチロと動いていました。 「たしかに、そうだ。 しかし、魔法博士たちが帰ってしまっても、ぼくひとりでは、迷路にまよって出られなくなるかもしれない。 そうだ。 つぎの日曜日に、いろいろな道具を用意して、団員たちと、鍾乳洞探検旅行にくることにしよう。 そして、みんなのちからで、黄金のトラのかくし場所を、みつけ出すことにしよう。 」 小林君は、そう心にきめました。 きょうは日曜日です。 いよいよ少年探偵団が、奥多摩の鍾乳洞を探検に出かける日です。 団長の小林君と、ノロちゃんと、井上一郎君のほかに、からだのじょうぶな団員ばかり七人、そうぜい十人の探検隊です。 朝はやく新宿駅に集合して、電車にのり、べつの電車にのりかえ、それからバスにゆられて、十時ごろに、鍾乳洞のそばの山小屋につきました。 山小屋の戸が開いていたので、なかをのぞきますと、このあいだのじいさんが、火のないいろりの前に、あぐらをかいて、キセルのタバコを、スパスパすっていました。 「やあ、おめえら、鍾乳洞を見物にきただか。 気いつけるがええだぞ。 あんなかには、枝道があって、まよったら、出られなくなるだからな。 」 「だいじょうぶですよ。 ぼくたち、ちゃんと用意してきたんです。 百メートルもある強いひもの玉を、三つも持ってるんです。 このひもを、入口にくくりつけて、それをつたって、はいりますから、道にまよう心配はないのです。 」 そのほかに、懐中電灯が六個、登山ようのピッケルが三本、そして、みんなが、おべんとうと、水筒と、 呼 ( よ )び 子 ( こ )の笛を持っているのでした。 「おじいさんは、猟師ですね。 」 小林君が、小屋の壁にかけてある猟銃を見て、いいました。 「うん、猟師が本職だ。 この山にはクマがいるでね。 このあいだも、大きなやつを、一ぴき、しとめただよ。 ときによると、クマのやつ、鍾乳洞の近くまで、のこのこ出てくるだ。 」 じいさんは、そういって、にやにや笑いました。 少年たちは、びっくりして顔を見あわせました。 「ハハハ……、なあにしんぺえするこたあねえ、めったに出ねえだ。 出ても人の通る道ばたにゃ近づかねえ。 おめえら、そんなにおおぜいだから、クマのほうで逃げっちまうだよ。 ……まあ、気いつけていくがええ、クマよりゃ、穴のなかで、まよわねえようにな。 」 そこから鍾乳洞までは、三百メートルほどの、けわしい山道です。 このあいだの晩、小林君は魔法博士を見うしなっては、たいへんだと思って、むちゅうで登りましたが、クマが出るときくと、なんだか、気味がわるくなってきます。 十人の少年たちは、大きな木におおわれたうす暗い山道を、一列になって、少年探偵団の歌をうたいながら登っていきました。 「キャーッ!」 山のぼり用の道のまんなかから、とつぜん、びっくりするような悲鳴が、おこりました。 みんなが、そこへ駆けよってみますと、ノロちゃんが、まっさおになっているのです。 「うすぐろいやつが、そこのササッパのなかから……。 」 といって、道ばたのクマザサを指さしました。 「クマの子どもじゃない?」 「うん、そうかもしれない。 ぼくにとびかかって、サッと、あっちのしげみに、かくれてしまったよ。 」 それをきくと、ノロちゃんのあとにいた井上君が、ワハハハと笑いだしました。 「なんだい、弱虫だなあ。 あれはウサギだよ。 茶色のウサギが、道をよこぎったんだよ。 」 「なあんだ、ウサギかあ!」 「ノロちゃんはクマが出やしないかと、ビクビクしてるもんだから、クマの子に見えたんだよ。 ねえ、ノロちゃん、ぼくがついてるから、だいじょうぶだよ。 クマが出たら、金太郎みたいに、ぼくがねじふせてやるからね。 」 おとうさんがボクシング選手だけに、井上君は、腕にじしんがあるのでした。 いよいよ鍾乳洞の入口につきました。 大きなほら穴が、ガッと、まっ黒な口を開いています。 このなかへはいるのかと思うと、勇敢な少年団員たちも、すこしばかり、こわくなってきました。 「さあ、井上君、きみがいちばん力が強いんだから、このひもの玉を持つんだよ。 まず、ひものはじを、その岩へ……。 」 「よし、ここへ、しっかり結びつけるよ。 」 井上少年は、ひものはじを、岩のでっぱったところへ、くくりつけました。 「さあ、出発だ。 電池がきれるといけないから、懐中電灯は半分ずつ、つけることにしよう。 きみと、きみと、三人だけ。 」 そして、十人の少年は、小林団長をさきにたてて、どうくつへふみこんでいきました。 三つの懐中電灯のまるい光が、ゴツゴツした岩はだを、つぎつぎとてらしていきます。 足の下もでこぼこの岩ですから、よほど気をつけないと、ころびそうです。 井上少年は、ひもの玉を、だいじにかかえて、うしろからついていきます。 くねくねとまがった道を、すこしいきますと、岩穴のてんじょうに、まっ白なものが見えました。 「あっ、鍾乳石だ。 ほら、上から白い鍾乳石が……。 」 どうくつのてんじょうから、きれいなまっ白な石が、ツララのように、いくつもたれさがっていました。 「あっ、下にもあるよ。 でっかいお菓子みたいだ。 」 それは、上からたれた 石灰分 ( せっかいぶん )が、かたまってできた、まっ白な 石 ( せき )じゅんでした。 鍾乳石や石じゅんのことは、学校でおそわっていましたが、見るのは、これがはじめてです。 バタ、バタ……と、どこかで、へんな音がしました。 「おやっ!」とおもって、みんなが、たちどまっていると、どうくつのおくのほうから、サーッと、まっ黒なものが、とび出してきました。 「ワーッ、怪物だあ……。 」 例によって、ノロちゃんです。 ノロちゃんは頭を、両手でかかえて、そこへ、うずくまってしまいました。 「ワーッ、怪物だあ……。 」 「ワーッ、怪物だあ……。 」 どうくつのおくから、おなじ声が、だんだん小さくなりながら、いくつも聞こえてくるのです。 おくのほうにだれか人間がいて、まねをしているのでしょうか。 みんなはゾッとして、おもわず、からだをくっつけあいました。 すると、小林団長が、 「おどろくことはないよ。 あれは、こだまだよ。 ノロちゃんの声が、どうくつに反響したんだ。 」 ノロちゃんをおどろかせた怪物は、バタバタと、てんじょうを飛びまわってから、サーッと、どこかへ、いってしまいました。 「なあんだ、あれ、コウモリだよ。 怪物じゃないよ。 」 井上君は、おかしそうに、いいました。 「ハハハ……、ノロちゃんの声のほうが、よっぽど、こわかったよ。 コウモリは、なんにもしやしないよ。 」 それから、また、おくへ、おくへと進んでいきますと、岩穴が、だんだんせまくなり、いきどまりになってしまいました。 「あらっ、これで、おしまいかしら。 せまいんだなあ。 」 「そうじゃないよ。 ごらん、あそこに、岩のわれめの小さい穴があるだろう。 あそこから、はってはいるんだよ。 ぼくのにいさんが、そういってたよ。 にいさんは、まえに、ここへ来たことがあるんだ。 」 水野 ( みずの )という少年が、岩のわれめをゆびさして、いうのです。 そこで、小林団長が、さきにたって、みんな、よつんばいになって、その小さな穴にはいっていきました。 「ワーッ、なんだか、ぼくの首へ落ちてきたよ。 ヘビだよ。 はやく、はやくとって……。 」 さけんだのは、やっぱりノロちゃんでした。 うしろにいた少年が、いそいで、ノロちゃんの首をなでてみました。 「なあんだ、水じゃないか。 上から水がしたたり落ちたんだよ。 ノロちゃんの弱虫!」 「そうかあ。 いやにつめたいと思ったよ。 」 ノロちゃんは、やみのなかで、ペロッとしたを出しました。 もう、立って歩けるのです。 みんなが、広い穴へ出ると、三つの懐中電灯で、グルッと、てらしてみました。 「あっ、枝道だよ。 ふたつにわかれている。 どっちへ、いったらいいのだろう。 」 「さきに、広いほうへ、いってみよう。 」 小林団長が、進む道をきめました。 その広いほうの穴を、すこしいきますと、どこからか、ゴーッ、ゴーッという、ぶきみな音が聞こえてくるではありませんか。 みんな立ちどまって、「なんだろう?」「なんだろう?」と、ささやきかわしました。 「あっ、わかった。 地底の川だよ。 ほら、そこに大きな岩のさけめがある。 その下のほうに、水がながれているんだよ。 その水の音だよ。 」 はば一メートル半もある、大きな岩のさけめが、どうくつをよこぎっていました。 懐中電灯で、そのなかをてらしても、あまり深いのでなにも見えませんが、その底に水がながれているらしく、ゴーッ、ゴーッという音が聞こえ、つめたい風が吹きあがってきます。 みんなが、その深い穴を、のぞいていますと、岩のさけめの下のほうから、懐中電灯の光のなかへ、なにか大きな鳥のようなものが、フワフワと浮きあがってきました。 あっとおもうまに、それが、どうくつのやみのなかへ消えていくと、また、底のほうから、ネズミ色の大きなやつが、いくつも、いくつも、浮きあがってくるのです。 「おどろくことはないよ。 コウモリだよ。 」 岩のさけめのなかに、たくさんのコウモリがすんでいたのです。 それが、懐中電灯の光におどろいて、飛びだしてきたのです。 「さあ、みんな、こんなものに、かまっていないで、もっとおくへ、進むんだ。 」 小林団長が、命令しました。 「だって、この岩のさけめは、とても、とびこせないよ。 底が見えないほど、深いんだもの。 」 「とびこさなくてもいいよ。 よくごらん。 ここに橋がかけてあるじゃないか。 」 見ると、一まいの長い板が、岩のさけめに渡してありました。 少年たちは、ひとりずつ、それを渡って、おくへ進みます。 しばらくいくと、また、道がふたつにわかれていました。 小林団長は、右がわの穴へ進むことにしました。 十人の少年たちは、懐中電灯であたりをてらし、どこかに、黄金のトラがかくしてないかと、二十の目を光らせていましたが、まだなにも発見できません。 それから、たびたび、枝道にぶつかりました。 小林団長は、いつも、右へ右へと進んでいきます。 おそろしい迷路です。 道しるべのひもがなかったら、とても、入口へもどることはできません。 そのとき、うしろのほうで、「あっ。 」という声がしたので、みんな、びっくりして、懐中電灯を、そのほうにむけました。 すると、そこに井上一郎君が、たおれていたではありませんか。 「だいじょうぶかい? けがはしなかった?」 「うん、だいじょうぶ。 岩につまずいたんだよ。 」 感心なことに、井上君はころんでも、あのひもの玉を、しっかりだきしめていました。 しばらく進みますと、また、うしろのほうから、 「あっ、しまったっ。 」 という声が、聞こえました。 やっぱり井上君です。 「どうしたの? また、ころんだのかい?」 「そうじゃないよ。 たいへんなことを、しちゃった!」 「えっ、たいへんなことって?」 「さっき、ころんだとき、道しるべのひもが、切れちゃったんだよ。 」 「えっ、きみの持ってるひもが?」 「うん、ひっぱると、てごたえがなくて、ズルズルたぐりよせられるんだ。 とちゅうで切れたんだよ。 ほら、こんなにみじかくなってるよ。 」 ひもは、その切れたところまで、すっかり、たぐりよせられていました。 みんなは、おどろいて、井上君のまわりに集まりました。 「それじゃ、道しるべが、なくなってしまったんだね。 」 「ぼくらは、もう帰れなくなったんだね。 」 ノロちゃんは、ベソをかいています。 ノロちゃんばかりではありません。 みんな心配で、胸がドキドキしてきました。 「ぼくがわるいんだよ。 ぼくがころんだのが、いけないんだよ。 みんな、ぼくを、うんと、なぐっておくれ。 」 さすが、力じまんの井上君も、泣き声になっています。 小林団長は、ひもの切り口を、懐中電灯でしらべていましたが、はっとしたように、顔をあげてさけびました。 「そうじゃないよ。 きみがころんだから、切れたんじゃないよ。 ほら、この切り口をごらん。 だれかが、ナイフかハサミで、わざと切ったんだよ。 岩かどですり切れたんじゃないよ。 」 いかにも、それは、なにかするどいはもので切ったような、切り口でした。 「だれだろう。 いったい、だれが、こんないたずらをしたんだろう?」 なんだか、気味がわるくなってきました。 「あっ、わかった。 魔法博士だよ、きっと。 」 「魔法博士が、どっかに、かくれていて、ぼくらを、このどうくつから、出られなくしたんだよ。 」 みんなは、ゾーッとおそろしくなって、だまりこんでしまいました。 もう、生きたここちもないのです。 「あっ、いいことがある。 みんな、心配しないでもいいよ。 ぼくらは、ここを出られるよ。 」 小林団長が、明るい声でさけびました。 「ぼくらは、枝道に出くわすたびに、右へ右へと進んできたね。 だから、ほら、考えてごらん。 帰りにはぎゃくに、左の手で、左がわの岩にさわって、歩いていけば、しぜんに、もとへもどれるんだよ。 ね、そうだろう。 」 いかにも、よく考えてみると、そのとおりでした。 もうだいじょうぶです。 「ばんざーい、やっぱり、団長はえらいなあ!」 ノロちゃんが、いせいのいい声をだしました。 ノロちゃんは、ベソをかくのもはやいかわりに、よろこぶのも、まっさきです。 みんな、いきかえったような気持になって、左手で左の岩にさわりながら、あとへ、ひきかえしました。 いくつかの枝道を、ぶじに通りすぎて、あの深い岩のさけめのところまで、たどりつきました。 「あっ、ここだ。 ここからコウモリが、たくさん飛びだしたんだ。 やっぱり、もとにもどれたねえ。 」 みんな、大よろこびです。 ところが、懐中電灯で、岩のさけめをてらしていた、ひとりの少年が、 「あっ、たいへんだっ。 橋がなくなっている。 」 さっき、みんなが渡った板の橋が、消えてなくなっていたのです。 はば一メートル半もある深い岩のさけめですから、橋がなくては、とても渡ることはできません。 「やっぱり、そうだよ。 魔法博士が、かくれているんだ。 そして、板をどっかへ持っていって、ぼくらを、ここから出られなくしたんだよ。 きっと、そうだよ。 」 ああ、もうだめです。 さすがの小林団長も、こうなっては、うまい知恵も浮かびません。 三本のピッケルを、ひもでつないで、橋のかわりにしても、とても人間をささえる力はないのです。 このまま、どうくつを出られないとすると、少年たちは、うえ死にしなければなりません。 それを思うとおそろしさに、からだがガタガタ、ふるえてくるのでした。 十人の団員が、おそれおののいているのを見て、小林団長は、ここで、みんなを元気づけなければいけないと思いました。 「なあに、そのうちに、きっと、うまい考えが浮かんでくるよ。 それより、もうおひるだろう。 はらがへっては、いい知恵も出ないよ。 このおくの広い場所で、ゆっくり、べんとうをひらこうじゃないか。 」 少年たちは、どうくつのおくの広い場所にもどり、懐中電灯をまんなかにおき、このまわりに腰をおろし、リュックのなかからべんとうをとりだして、水筒の水をのみながら、たべはじめました。 みんな、これからどうなるのだろうと心配で、ごはんも、のどをとおりません。 でも、弱虫といわれるのがいやなので、みんな、やせがまんをして、さもおいしそうに、たべています。 すると、そのとき、どこか遠くのほうから、「ウォーッ、ウォーッ。 」というおそろしい声が、聞こえてきました。 「おやっ、あれ、なんだろう?」 「人間の声じゃないよ。 水のながれる音でもないよ。 」 「ずっと、おくのほうだね。 ぼく、いって見てくるよ。 」 べんとうを、たべおわった井上一郎君が、そういって立ちあがり、懐中電灯を持って、どうくつのおくへ、はいっていきました。 枝道のところへいって、耳をすましていますと、左がわの穴から、また「ウォーッ、ウォーッ。 」という、ものすごい声がひびいてきました。 井上君が懐中電灯で、穴のおくをてらすと、まっ暗ななかに、キラキラと金色に光った小さなものが見えました。 「あっ、黄金のトラだっ!」 それは、たしかに、トラのかたちをした金色のものでした。 しかし、ふしぎなことに、そのトラは動いているのです。 ノソノソと、こちらへ近づいてくるのです。 黄金でできたトラが動くはずはありません。 これは、いったい、どうしたというのでしょう。 トラの姿が、だんだん大きくなってきました。 はじめは十センチぐらいの小さなトラでしたが、近づくにつれて、みるみる大きくなってくるのです。 二十センチ、三十センチ、五十センチ……。 生きています。 生きた大きなトラなのです。 でも、なんという、ふしぎなトラでしょう。 ぜんしんの毛が、金の糸でできたように、キラキラと、うつくしくかがやいています。 二つの大きな目は、ダイヤのようにごこうをはなって、光っているのです。 そして、おそろしい 牙 ( きば )のある、まっかな口を、ガッとひらいたかとおもうと、 「グルルルル……、ウォーッ。 」 「ワーッ、トラだあ! ほんとうのトラが出たあ!」 いくら勇敢な井上君でも、ほんもののトラにはかないません。 悲鳴をあげて、逃げだしました。 すると、その声が、どうくつにこだまして、 「トラだあ……、トラだあ……、トラだあ……。 」 と、いつまでも、気味わるく、ひびくのです。 こちらにいた少年たちは、びっくりして、立ちあがりました。 「井上君、気でもちがったのか。 日本の山のなかに、トラがいるはずはないじゃないか。 」 小林団長が、しかるようにいいました。 「ほんとだよっ。 おばけのトラだあ。 金色のトラだあ。 ホラ、あそこから……。 」 少年たちは、ありったけの懐中電灯をつけて、井上君のゆびさす、ほら穴をてらしました。 ああ、ごらんなさい。 その六つの、まるい光のかさなりあったなかへ、おそろしいものがヌーッと、姿を、あらわしたではありませんか。 大きなトラです。 ぜんしん金色の大きなトラです。 そいつが、まっかな口をひらき、白い牙をむきだして、十メートルほどむこうから、ノソノソと、こちらへやってくるのです。 ああ、もう七メートルになりました。 五メートルになりました。 「グルルルル……、ウォーッ。 グルルル……、ウォーッ。 」 ダイヤのように、光った目が、グッとこちらをにらみつけ、まっかな口が、いまにも、かみつきそうです。 少年たちは「ワーッ。 」といって、さきをあらそって逃げだしました。 しかし、もとのほうへ逃げれば、そこには、深い深い岩のわれめがあるのです。 おそろしい谷があるのです。 まえには、目もくらむ深い谷、うしろからは、金色のトラのばけもの。 いよいよ、もうだめです。 トラにくわれるか、谷に落ちていのちをうしなうか、どちらにしても、たすかるみこみはありません。 「ワーッ、たすけてくれえ……。 」 おそろしい、さけび声がおこりました。 井上君です。 井上君がやられたのです。 井上君は、いちばんあとから逃げていましたが、そこへ、トラがパッととびついてきて、まえ足で、おさえつけてしまったのです。 井上君は、あおむけにたおれて、もがいています。 トラはその上から、まっかな口をガッとひらいて、かみつこうとしているのです。 それを見ると、少年たちはギョッとして、心臓がのどのところまで、とびあがってくるような気がしました。 少年たちは、そこに立ちすくんだまま、身うごきもできなくなりました。 ダイヤのようなトラの目ににらみつけられて、からだがすくんでしまったのです。 トラは、まっかな口でかみつこうとしています。 あの口が、もう十センチさがったら、井上君はやられてしまうでしょう。 ああ、いまにも、いまにも! 「ワハハハハ……。 」 そのとき、どこからか、おそろしい笑い声がひびいてきました。 それがどうくつにこだまして、いくにんもの人が、笑っているように聞こえます。 いったい、だれが笑ったのでしょう。 少年たちが笑うはずはありません。 それに、いまの笑い声は、太いおとなの声でした。 井上君をおさえつけていた金色のトラが、パッと、あと足で立ちあがりました。 少年たちは、いまにも、こちらへとびかかってくるのかと、もう、生きたここちもありません。 「ワハハハハ……。 」 またしても、おそろしい笑い声です。 そして、その声が消えていったとき、じつに、ふしぎなことがおこりました。 金色のトラは、あと足で立ちあがって、まえ足で、じぶんの頭を、かかえたかとおもうと、そのまえ足を、グッと上にあげました。 すると、トラの首が胴体からちぎれて、スーッと空中に浮きあがったのです。 首がぬけてしまったのです。 そして、その下から人間のじいさんの顔が、ヌーッと、あらわれてきたではありませんか。 ひげののびた、きたないじいさんの顔です。 トラのなかに、じいさんがはいっていたのです。 「あっ、さっきの山小屋のじいさんだっ!」 少年のひとりが、さけびました。 「ワハハハハ……、おめえら、たまげただか。 日本の山にトラがいるわけはねえ。 おらがトラにばけて、ちょっくら、おめえらを、おどかしてくれただあ。 」 やっぱり、あの山小屋の猟師のじいさんでした。 それにしても、じいさんは、こんなりっぱなトラの皮を、どこから手にいれたのでしょう。 また、いったい、なんのために、金のトラなんかにばけたのでしょう。 「エヘヘヘヘ……、いまに、びっくらすることが、おこるだぞ。 」 じいさんは、うすきみわるく笑いました。 山小屋のじいさんは、かぶっていたトラの皮を、すっかり、ぬぎすててしまいました。 少年たちが、あっとおどろいていると、こんどは、もっとふしぎなことがおこったのです。 じいさんは、むこうをむいて、なにかやっていましたが、クルッと、こちらにむきかえったときには、まるでちがったおそろしい顔に、かわっていました。 「あっ、魔法博士だっ!」 少年団のだれかが、さけびました。 それは、あのぶきみな西洋悪魔のような、魔法博士の顔だったのです。 「アハハハ……、どうだ、おどろいたか。 わしじゃよ。 わしは山小屋のじいさんにばけて、きみたちのやってくるのを見はっていた。 道しるべのひもを切ったのも、板の橋をはずしたのも、このわしじゃ。 それから、この金色のトラの皮を、スッポリかぶって、べつの道からさきまわりをして、きみたちを待っていたのじゃ。 」 それをきくと、小林少年が、ツカツカと前に進みました。 「それじゃ、このあいだの晩、ぼくが自動車のトランクにしのびこんで、尾行したのを、ちゃんと知っていたのですか。 」 魔法博士は、にやにや笑ってこたえました。 「きみが尾行したことは、むろん知っていたよ。 はじめから、きみたちを、ここへおびきよせるつもりだったからね。 そして、きみたちのどきょうを、ためしてみたのさ。 だから、この鍾乳洞のなかを、いくらさがしても、黄金のトラは、みつからないよ。 あれは、もっとべつのところに、かくしてあるのだ。 しかし、まだきみたちが、負けたわけじゃない。 はじめに約束したとおり、二ヵ月のあいだに、探しだせばよいのだから。 まだ、たっぷり、よゆうがあるのだよ。 さあ、いよいよ、むずかしくなってきたね。 きみたちは、もう、まったく手がかりが、なくなってしまったのだ。 だが、あんしんしたまえ。 きみたちが、こんな冒険をやったほうびに、手がかりをおしえるよ。 きみたち、黄金のトラは、どこにかくしてあるとおもうね。 もちろん、このどうくつのなかじゃない。 ハハハ……それはね、きみたちの目の前にあったのだよ。 いまに、見せてあげるよ。 」 魔法博士は、むこうのほら穴へはいっていって、長い板をもちだしてきました。 岩のさけめにかけてあった、あの板です。 それを、もとのとおりにかけて、みんなが渡りました。 こんどは、魔法博士が、さきに立っているのですから、道しるべのひもなんかなくっても、だいじょうぶです。 少年たちは、なんなく、鍾乳洞の外に出ました。 「黄金のトラのかくし場所を、おしえてあげるから、こちらへ、おいで。 」 魔法博士は、そういって、山小屋のほうへ、おりていきます。 山小屋へ近づいたとき、さきに歩いていたノロちゃんが、びっくりしたように立ちどまりました。 「あらっ、へんなやつが、のぞいている!」 山小屋のうしろから、ヒョイとのぞいた人間の顔が、その声におどろいて、ひっこんでしまいました。 なんだか、ひげむじゃのきたない顔で、山男のようなやつでした。 「ハハハ……、あれはきみたちの、よく知っている人だよ。 おい、もういいから、出てきなさい。 」 魔法博士によばれて、小屋のかげから、ノッソリあらわれたのを見ると、その男は背広のうえに、ネズミ色のオーバーをきて、りっぱな紳士のふうをしています。 それでいて、顔だけが、山男のようにきたないのです。 なんだか、気味のわるいやつです。 いったい、だれなのでしょう。 「ハハハ……、まだわからないかね。 これが、ほんとうの山小屋のじいさんだよ。 わしが、このじいさんにばけて、きものをかりたので、じいさんは、わしの服をきているのさ。 」 魔法博士の説明で、やっと、わけがわかりました。 そういえば、博士のほうも、ピンとはねた口ひげのある顔ににあわない、きたない服をきているのです。 「黄金のトラは、いったい、どこにかくしてあるんですか。 」 井上少年が、前に出てたずねました。 「うん、それはね、さっき、きみたちがここへきたとき、わしは、じいさんにばけて、キセルでタバコをすっていたね。 おぼえているかい。 その目の前にあったのさ。 いまでも、きみたちの目の前にあるんだよ。 」 魔法博士は、にやにやと笑いました。 少年たちは、それをきくと、山小屋のなかにあがりこんで、せまい部屋を探しまわりましたが、どうしても、見つけることができません。 「ハハハハ……、戸だなや、ひきだしを探したって、だめだよ。 ほら、きみたちのすぐ目の前にあるんだ。 わしが、どこでタバコをすっていたか思いだしてごらん。 いろりの前だったね。 いろりには、火がなくて灰ばかりだったね。 ほら、よく見たまえ。 このいろりの灰のなかに、ピカッと光ったものが、見えるじゃないか。 」 魔法博士は、ひばしでいろりのすみを、さししめしました。 そこの灰のなかに、画ビョウのあたまほどの小さい金色のものが、光っているのです。 「ほら、これが黄金のトラの、しっぽのさきだよ。 どうだね、黄金のトラは、ちゃんと、きみたちの目の前にあっただろう。 よくおぼえておきたまえ。 ものをかくすときは、あいてが、まさかと思うような場所へ、わざと、ほうり出しておくのが、いちばん、うまいかくしかたなんだよ。 」 博士は、そういって灰のなかから、キラキラ光る黄金のトラを取りだし、てのひらの上にのせて、ながめるのでした。 「さあ、もう一度、これを、きみたちに渡すから、こんどは、もっとうまくかくしてごらん。 きみたちが、いくら知恵をしぼっても、わしは魔法の力で、すぐに盗みだしてみせる。 それをまた、きみたちが探すのだ。 さいしょから二ヵ月という約束だから、まだ、じゅうぶん日にちがある。 そのあいだに、これを取りかえせば、やっぱり、きみたちの勝ちになるのだよ。 」 その夕方、小林団長と九人の少年探偵団員は、明智探偵事務所に帰って、明智先生に、きょうのできごとを、くわしく報告しました。 すると、明智探偵は、 「うん、きみたちも、よくやったが、魔法博士も、なかなか、うまくかくしたね。 こんどはまた、きみたちの番か。 うんと知恵をしぼって、うまいかくしかたを考えるんだね。 」 そこで、黄金のトラは、ひとまず明智先生にあずけておいて、少年たちは、それぞれうちに帰り、晩のごはんをたべてから、また探偵事務所に集まり、秘密会議をひらきました。 さいしょ集まった十五人の少年のうち、鍾乳洞へ行かなかった五人には、電話をかけてよび集め、応接室の大テーブルをかこんで、相談をはじめました。 厳重な秘密会議です。 十五人の少年のうち、事務所の前と、裏口に、ふたりずつ、応接室のドアの前と、窓の外の庭に、ひとりずつ、つごう六人の団員が見はりに立ち、のこる九人で、ヒソヒソと相談をしたのです。 これだけ用心をすれば、いかな魔法博士も、しのびこむことはできません。 さて、少年たちは、どんな名案を考えついたのでしょうか。 九人の少年が、長いあいだ相談して、黄金のトラのかくし場所をきめました。 そして、九人のなかの 今井 ( いまい )君と 坂口 ( さかぐち )君のうちが、かくし場所にえらばれたのです。 今井君のうちはセトモノ屋さん、坂口君は金庫屋さんです。 今井君のお店のたなの上には、セトモノの、いろいろな動物のオモチャが、たくさんならんでいました。 黄金のトラを、えのぐでぬりつぶして、セトモノのトラに見せかけ、そのオモチャの動物たちのなかへ、まぜておくのです。 魔法博士は、「目の前に、ほうり出しておくのが、いちばんうまい、かくしかただ。 」といいました。 少年たちは、さっそく、それを、おうようしたのです。 まさか、だいじな宝物を店さきへならべておくなんて、だれも気がつかないでしょう。 それから、今井君のお店の動物のオモチャのなかから、黄金のトラによくにた、セトモノのトラを持ってきて、それを、だいじそうにわたでくるんで、小さい箱に入れ、坂口君のお店の金庫のなかへかくしました。 坂口君のお店には、たくさん金庫がならんでいますが、地下室に、いちばん大きい金庫がおいてあるので、そのなかへ、かくすことにしたのです。 今井君のお店の、ほんもののトラのほうは、だれも見はりをしないで、ほうっておきましたが、坂口君のお店の地下室には、少年探偵団員が、ふたりずつかわりあって、たえず見はりばんをしました。 夜も坂口君と少年店員とが、地下室の金庫のまえに長いすをならべて、そこで、やすむことにしました。 にせもののトラを、なぜそんなにだいじにするのでしょう。 いうまでもなく、敵をあざむく計略です。 そうして、さもだいじそうに見はりをして、黄金のトラが、その金庫にかくしてあると、魔法博士に思いこませるためです。 この計略は、まんまと成功しました。 にせもののトラを金庫にかくしてから二日めに、坂口君のところへ、みょうな電話がかかってきたのです。 少年店員が、「学校の先生から電話です。 」といって、よびに来ましたので、坂口君は、なにげなく電話口に出ますと、ぶきみなしわがれ声が聞こえてきました。 「ずいぶん厳重に、けいかいしているね。 ウフフフ、だが、わしはトラをもらいにいくよ。 あすの午後四時だ。 きっと盗みだしてみせるから、せいぜい用心するがいい。 」 坂口少年は、すぐにそのことを、電話で小林団長に報告しました。 そして、あくる日の午後には、このまえ鍾乳洞を探検した少年のうちの八人が、坂口君のうちの地下室に集まり、金庫の見はりをすることになりました。 小林団長と、セトモノ屋の今井君だけは、どこへいったのか、姿を見せません。 それには、なにか、わけがあったのでしょう。 八人の少年のうちには、坂口君はもちろん、力のつよい井上君や、あいきょうもののノロちゃんも、はいっていました。 地下室には、坂口君のお店で、いちばん大きな金庫がすえてあります。 そのなかに、セトモノのにせの黄金のトラをいれた箱が、おさめてあるのです。 少年たちは、そのまわりに、いすにかけて、ゆだんなく、あたりに目をくばっていました。 午後四時すこしまえになると、坂口君のお店の支配人が、心配そうな顔で地下室へおりてきて、坂口君に声をかけました。 「ぼっちゃん、だいじょうぶですか。 もうじき四時ですよ。 」 「うん、だいじょうぶだ。 でも、ゆだんはできないよ。 このまえは、魔法博士の弟子の少年が、井上君にばけて、やってきたんだからね。 」 すると、井上君がいいました。 「あのときは、オモチャの犬のなかにかくして、うちの人がだいていたので、ぼくのにせものに盗まれたが、こんどは金庫のなかだから、だいいち、暗号を知らなければ、とびらを開くことができないよ。 こんどこそ、だいじょうぶだよ。 」 支配人は、それでも、まだあんしんできないのか、 「わたしも、四時すぎるまで、ここで番をしますよ。 」 そういって、金庫の前のいすに、腰をおろしました。 支配人は金庫のなかにあるのが、セトモノのトラということを知らないのです。 それは、少年探偵団員だけの秘密でした。 みんな、だまりこんで、ジロジロと、あたりを見まわしていました。 忍術 ( にんじゅつ )つかいのような博士のことですから、どこから、しのびこんでくるか、わからないからです。 地下室は、おおぜいの少年がいるのに、まるで、 空 ( あき )部屋のように、シーンとしずまりかえっていました。 いまにも、あやしいやつがはいってくるかと思うと、胸をドキドキさせているのですが、いつまでたっても、なにごともおこりません。 支配人は腕時計を見ながら、つぶやきました。 「四時五分まえです。 ……二分まえ……、一分まえ……、あっ、ちょうど四時です!」 「あっ、四時だ!」 坂口君と、井上君とが、じぶんの腕時計を見てさけびました。 約束の四時が来たのです。 しかし、ふしぎなことに、べつに、かわったこともおこりません。 「なあんだ、とうとう、魔法博士は、こなかったじゃないか。 」 井上君がいいますと、支配人が、にやにやっと笑いました。 「魔法博士は、ほんとうに、こなかったのでしょうかね?」 「だって、だれも来ていないじゃないか。 」 坂口君が、にやにやしている支配人の顔を見て、おこったようにいいました。 「来ていますよ。 」 支配人が、みょうなことをいうのです。 「えっ、来ているって、どこに?」 「ここに来ていますよ。 」 それをきくと、少年たちは、ギョッとして支配人の顔を見つめました。 支配人は、やっぱり、ニヤリニヤリ笑っています。 なんだかその顔が、いつもの支配人とはちがっているようで、うすきみのわるい気持になってくるのです。 「きみは……きみは、いったい、だれだっ?」 坂口君が、おびえた声をたてました。 「ハハハ……、魔法博士が変装の名人だということを、わすれたのかね?」 支配人の顔が、みるみる別の人にかわってくるように、思われました。 「あっ、それじゃ、きみは……。 」 「そうだよ。 わしは魔法博士だよ。 どうだ、おどろいたか。 」 それをきくと、八人の少年たちは、サッと、金庫の前にかけよって、そこに立ちふさがりました。 魔法博士にとびらを開かせないためです。 「ワハハハ……、いまさら、金庫をまもったって手おくれだよ。 黄金のトラは、とっくに魔法の力で、わしが盗みだした。 うそだとおもうなら、きみたち、金庫を開いて、あらためてみるがいい。 」 「だって、金庫のとびらは、一度も、あかなかったよ。 ぼくたちが、ちゃんと見ていた。 とびらを開かないで、なかのものが取りだせるはずはないっ。 」 「ハハハ……、そこが魔法だよ。 ともかく、金庫を開いてみるがいい。 」 そういわれると、しらべてみないわけにはいきません。 坂口君は暗号の文字ばんを、まわしました。 坂口少年は、重い金庫のとびらを力まかせに開きました。 そして、なかから小箱を取りだして、あらためてみますと、わたでくるんだセトモノのトラは、もとのままにはいっているではありませんか。 「なあんだ、ちゃんと、ここにあるじゃないか。 」 「ウフフフ……、それが黄金のトラかね。 見せてごらん。 」 支配人はそういったかとおもうと、いきなり、坂口君の手から、小箱をひったくって、にせもののトラを取りだし、パッと、床になげつけました。 ガチャンと音がして、セトモノのトラは、こなごなに、われてしまいました。 「ワハハハ……、これでも黄金のトラかね。 まっかなにせものじゃないか。 」 支配人は、カラカラと笑いました。 「そうだよ。 それは、にせものだよ。 ほんものは、ちゃんと、べつのところにかくしてあるのさ。 ハハハ……、魔法博士のくせに、なんにも知らないんだね。 」 坂口少年が、勝ちほこっていいますと、支配人は、 「ウフフフ……、ところがね、じつをいうと、わしは魔法博士の弟子でね、ほんとうの博士が、とっくに黄金のトラを、盗みだしているのさ。 うそだとおもうなら、セトモノ屋の今井君のうちへ、電話をかけて聞いてみるがいい。 そこに、どんなことが、おこっているか。 」 ああ、魔法博士は、なにもかも知りぬいていたのです。 少年たちをゆだんさせるために、博士の弟子が坂口君の店の支配人にばけて、こんなおしばいを、やって見せたのです。 「きのう電話をかけたのはね、魔法博士が、ここの金庫をねらっているとおもわせて、きみたちをみんな、ここへ、ひきつけておくためだったのさ。 そして、そのすきに、ほんとうの魔法博士が、今井君の店から、黄金のトラを盗みだしてしまったのさ。 ハハハハ……、きみたちが、いくら知恵をしぼっても、博士には、かないっこないのだよ。 」 支配人にばけた博士の弟子は、カラカラと笑いながら、ゆうゆうと階段をのぼって、地下室から出ていきました。 八人の少年は、あまりのことに、そこに立ちすくんだまま、ぼんやりしていましたが、やがて、坂口少年が気をとりなおして、一階にかけあがり、今井君のお店へ電話をかけますと、やっぱり黄金のトラは、盗まれてしまったことがわかりました。 お話はかわって、やはりその日の、午後四時すこしまえ、セトモノ屋の今井君の店のむこうがわに、一台のから自動車がとまっていました。 そのなかには、小林団長と、今井君と、今井君のにいさんの大学生とが、かくれているのです。 魔法博士は、黄金のトラが、今井君の店に、かくしてあるのを知って、コッソリ、やってくるかもしれないからです。 今井君のにいさんは、自動車の運転がうまいので、少年探偵団のみかたになって、知りあいのガレージから自動車をかり出し、運転席にかくれて、そこに待ちぶせしているのです。 小林、今井の二少年もうしろの席にかくれていました。 みんな、窓よりひくく身をふせていたので、外からは、だれものっていないように見えるのです。 小林団長は、トラックについている、まるいバックミラーを、ガレージからかりてきて、自動車の窓のところへ出して、下から見ていました。 このバックミラーは 凸面鏡 ( とつめんきょう )になっているので、ふつうの鏡よりも、ずっとひろいけしきがうつります。 それを、むこうがわのセトモノ屋の店にむけて、黄金のトラの、かくしてあるたなを見はっているのです。 「あっ、へんなじいさんが来たよ。 見てごらん。 ね、なんだか、あやしいやつだね。 」 鏡にそれがうつっていました。 大きなめがねをかけ、白いあごひげを胸までたらし、茶色のコートをきて、黒いトルコ帽のようなものをかぶったじいさんが、つえにすがって、ヨチヨチと、セトモノ屋の店へはいっていくのです。 店には、たくさんの客がいました。 じいさんは、そのなかにまじって、だんだん、黄金のトラのかくしてあるオモチャのたなのほうへ、近づいていきます。 そして、そのたなの前に立つと、キョロキョロと、あたりをぬすみ見て、スーッと、手をたなの上にのばしました。 「あっ、たいへんだっ。 トラを……。 」 今井君が、さけびました。 あやしい老人は、セトモノに見せかけてある黄金のトラをひっつかんで、サッと、ふところへいれてしまったのです。 店員も、そばにいた客も、すこしも、それに気がつきません。 じいさんは、そのまま、コソコソと店の外へ出て、むこうの電車通りのほうへ歩いていきます。 「あのじいさんのあとを、つけてください。 」 小林君が、運転席に声をかけました。 セトモノ屋の店を、二十メートルもはなれると、つえにすがってヨボヨボしていたじいさんの足が、にわかに早くなりました。 まるで青年のように、おおまたに歩くのです。 小林君たちの自動車は、あいてに気づかれぬように遠くはなれて、ノロノロと、そのあとをつけていきます。 「あっ、へんな自動車がいる。 あれにのるのかもしれない。 」 電車通りのかどに、青色の大きな自動車がとまっていました。 じいさんはツカツカと、そのそばによると、いきなりドアを開いて、うしろの席にとびこみました。 そして、その自動車は、おそろしい早さで走りだしたのです。 「にいさん、全速力だよ。

次の

ふらいぱんじいさん【みんなの声・レビュー】

あいだのじいさん

概要 [ ] 2歳から低学年ほどの、をとするを対象に制作され、日本語の豊かなに親しみ、日本語感覚を身につけることを狙いとする言語バラエティ番組。 同局で放送している『』のを、日本語で引き継ぐ形をとっている。 毎回文学作品や、・の有名な文を取り上げている。 著書『声に出して読みたい日本語』で知られるが総合指導にあたる。 のの紹介や、によるのなどもしており、『』や、『まちがいの』からの「ややこしや」の一節が、子どもたちのあいだでしたこともある。 その人気もあってか、子どもだけでなく、幅広い年齢層で話題になった。 「ややこしや」の一節は、の()のギャグのネタのBGMにも使われた。 11月には、当時同局で放送されていた音楽番組『』と共にを受賞。 なお、開始当初から2008年度までは、におけるによる制作で放送されていたが、2009年度よりを開始した。 2017年度からはも実施しており、かるたの上の句1つと下の句3つがあり、上の句に合う下の句を当てるクイズである(解答後には意味が表示される。 正解で3ポイント獲得、不正解で1ポイント獲得。 数ポイントでが昇格する)。 2018年度からは内容が百人一首となっている。 放送時間 [ ] 2003年度から2009年度は枠、2010年度からは枠で放送されている。 期間 放送時間() 本放送 再放送 月曜 - 金曜 土曜 2003. 07 2004. 02 08:00 - 08:10 17:35 - 17:45 (放送無し) 2004. 05 2006. 31 17:40 - 17:50 2006. 03 2009. 27 16:50 - 17:00 2009. 30 2010. 26 17:05 - 17:15 2010. 29 2011. 25 07:25 - 07:35 2011. 28 2011. 24 07:30 - 07:40 17:15 - 17:25 17:50 - 18:00 2011. 26 2013. 29 (放送無し) 2013. 01 2014. 28 08:40 - 08:50 2014. 31 2015. 27 06:35 - 06:45 2015. 30 2017. 31 06:45 - 06:55 17:10 - 17:20 2017. 03 現在 06:35 - 06:45 17:00 - 17:10 主なコーナー [ ] 2020年現在の主なコーナー。 ひこうき山陽たんけんたい さまざまな名文が書かれたり詠まれたりした土地を神田山陽が実際に訪れ、名文が生まれた背景を実際に体感するコーナー。 およおよ 古今東西の名作物語の冒頭のさわりの部分を神田山陽が解説する。 イラストは。 およおよとは、「大きくなったら読んでほしい、お話の予告編」( おおきくなったら よんでほしい、 おはなしの よこくへん)の略語である。 おのまとペア 白Aの二人が、を用いてを映しながら、それにちなんだパントマイムをする。 コニちゃんの相撲の決まり手 コニちゃんが、を歌に乗せて説明する。 絵合わせ百人一首 の下の句の札にも絵が書いてあり、上の句の札の絵と合わせて短歌と絵を完成させる。 かるたのデザインは。 百人一首劇場 小倉百人一首の和歌を、人形劇でコミカルに解説する。 花鹿亭(はなしかてい) 移動式の高座を用いて、街中のあらゆるところで行う寄席。 演目は必ずのアレンジもの。 ごもじもじ 視聴者参加コーナー。 身近な出来事や感想を五・七・五調で言葉にする。 ではないので季語は必要ない。 ややこしや 視聴者参加コーナー。 野村萬斎が踊る「ややこしや」に合わせて踊る動画を投稿する。 投稿いろはかるた 視聴者参加コーナー。 番組で作った「にほんごであそぼ いろはかるた」の文句を暗唱する。 名文を言ってみよう! 視聴者参加コーナー。 寿限無、(の冒頭)、の春・夏・秋・冬の各段、のどれかを暗唱する。 あいだのじいさん あいだのじいさん(声-)が視聴者に対して日本語における意味深長な事を話してくる。 出演者 [ ] 出演者 [ ]• (タレント) 2016年度より登場。 太陽をモチーフにしたCGキャラクター みわサンの声を担当。 きょうの名文も担当する。 (タレント) 鬼をモチーフとしたキャラクター コニちゃんとして出演。 全身に黄色いトゲが沢山付いたオレンジ色の衣装を着用する。 自らの体を球体化させる不思議な力を持つ。 球体化している間は手足はもちろん顔も無くなるが、人間時と同じように話したり自分で動いたり出来る。 2014年度まではメインMCとして、主にスタジオでのコーナーで登場。 2007年度と2008年度はハワイに移住のためメインMCを一旦降板し、里帰り中という設定で不定期に出演。 映像も現地で収録されたものが多かったが、2008年中盤からは不定期ながら国内収録にも参加するようになり、2009年度から完全復帰。 2015年度以降は一部の月の歌と「コニちゃんの相撲の決まり手」のコーナー出演のみとなっている。 (講談師) 番組開始当初から「さんよう、さんよう」「かたる 」などのコーナーレギュラーだったが、2007年度と2008年度はコニちゃんに代わりメインMCを務めていた。 2008年度後半から出番が減少し、2009年度より正式にコーナーレギュラーに戻った。 (狂言師) のコーナーに登場。 白地に青の縦縞ので登場することが多い。 狂言以外にもやの詩のコーナーにも出る。 またニワトリやカエルなどの動物の扮装をすることもある。 また、父親のが主宰を務める 万作の会と出演することが多い。 子役との共演も多く、2015年度より子息の裕基も出演している。 竹本織太夫(人形浄瑠璃文楽・太夫) のコーナーに登場しを務める。 2015年度より子息の二代目豊竹咲甫太夫も出演する。 鶴澤清介(人形浄瑠璃文楽・三味線) 同上。 の演奏を行う。 桐竹勘十郎(人形浄瑠璃文楽・人形遣い) 同上。 人形の操演を行う。 (歌手) 劇中の歌やSEの声を担当するが『ば』『ぴっとんへべへべ』などで本人が登場することもある。 (歌手・弾き) うなりやベベン、 ごもじも爺さんの役。 スタッフロールのクレジットもうなりやベベンとなっている。 番組上うなりやベベンは国本武春の一番弟子という設定であり、2015年12月24日の国本の逝去 後もうなりやベベンは生き続けることがNHKからアナウンスされ 、以降の公開収録においても、うなりやベベン本人が来られないという断りを入れた上で映像のみで出演している。 パペット人形「ベベンくん」としても出演。 (振付家) 劇中の歌の振り付けを担当するが『らららのら』などで本人が登場することもある。 (歌舞伎役者) 2014年度よりのコーナーに登場。 子息の三代目中村勘太郎、二代目中村長三郎と出演している。 (尺八演奏家) 2014年度より、音色を言葉で表現する「唱歌(しょうが)」のコーナーに登場する。 月の歌の作曲も行い、番組内で尺八の演奏も披露する。 (エンターテインメント集団) 2014年度より「ぎお〜ん ごー」(2017年度は「面白A漢字」)のコーナーに登場。 を用い「」を視覚的に表現する。 佐藤通芳(三味線弾き) 「 にほんごであそぼ 元気コンサート in 福岡 太宰府」より登場。 うなりやミッチェルの役。 スタッフロールのクレジットもうなりやミッチェルとなっている。 うなりやベベンの一番弟子。 (脚本家) 「百人一首劇場」のコーナーの脚本と声(ひゃくにん・いっしゅ役)を担当。 花鹿亭のみなさん(、、、、()) 番組内の「花鹿亭(はなしかてい)」のコーナーにおいてオリジナルの落語を披露する。 あいだのじいさん( - ) 2020年度より「あいだのじいさん」のコーナーに登場。 何かと何かの間に挟まれるのが大好きなじいさん。 過去の出演者 [ ]• 前橋聖丈 2003年度から2007年度まで狂言コーナーに登場の子役。 (落語家) 2003年度から2006年度まで「小噺」のコーナーや「にたものことば」「花禄家の人々」に登場し、落語の世界をわかりやすく伝えた。 (歌舞伎役者) 2010年度 - 2012年度までのコーナーに登場。 片目だけの化粧をして着物を着ている。 2012年6月以前は 市川亀治郎名義で出演していた。 こどもたち [ ] 3代目(2008年度 - 2020年度現在)• あもん()• てるみ()• ほのか(森穂乃佳)• さつき()• りんか(中山凜香)• かいと(小林櫂人)• 4代目(2013年度 - 2020年度現在)• はるとも(小山春朋) …雷様 5代目(2017年度 - 2020年度現在)• さく(中村彩玖) …天女• えいと(川原瑛都)…河童• あき(川田秋妃)…天女 4代目、5代目のこどもたちには個人別にキャラクターが設定され、番組中のCGキャラの声も担当している。 それぞれに専用の衣装が設定されている。 過去のこどもたち [ ] 初代(2003年度 - 2012年度)• つばさ()• りょうたろう()• りか()• ゆい() 2代目(2006年度 - 2007年度)• そう(杉山颯)• いぶき(小山田伊吹)• かな(斎藤夏奈)• ありさ(樋口愛梨彩) 4代目(2013年度 - 2016年度)• つきか(秋葉月花)• さゆき(八嶋咲幸) 4代目(2013年度 - 2019年度)• けいと(杉園啓仁)• ひなこ(大石日奈子) ナレーション [ ] (元)(声のみ) ラジカセくんのスイッチを入れると彼のナレーションが入る。 変遷 [ ] 2003 - 2005年度 [ ]• スタジオMC• コーナーレギュラー• 、、前橋聖丈、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、、、• こどもたち• 、、、• ナレーション• 2006年度 [ ]• スタジオMC• 小錦八十吉• コーナーレギュラー• 神田山陽、野村萬斎、前橋聖丈、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、おおたか静流、国本武春、柳家花緑• こどもたち• 小林翼、石原涼太郎、河野梨花、與那覇結衣、杉山颯、小山田伊吹、斎藤夏奈、樋口愛梨彩• ナレーション• 榊寿之 2007年度 [ ]• スタジオMC• 神田山陽(コーナーレギュラーからスタジオMCに変更)• コーナーレギュラー• 小錦八十吉(スタジオMCからコーナーレギュラーに変更)、野村萬斎、前橋聖丈、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、おおたか静流、国本武春• こどもたち• 小林翼、石原涼太郎、河野梨花、與那覇結衣、杉山颯、小山田伊吹、斎藤夏奈、樋口愛梨彩• ナレーション• 榊寿之 2008年度 [ ]• スタジオMC• 神田山陽• コーナーレギュラー• 小錦八十吉、野村萬斎、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、おおたか静流、国本武春• こどもたち• 小林翼、石原涼太郎、河野梨花、與那覇結衣、、、森穂乃佳、、中山凜香、小林櫂人、• ナレーション• 榊寿之 2009年度 [ ]• スタジオMC• 小錦八十吉(コーナーレギュラーからスタジオMCに戻る)• コーナーレギュラー• 神田山陽(スタジオMCからコーナーレギュラーに戻る)、野村萬斎、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、おおたか静流、国本武春• こどもたち• 小林翼、石原涼太郎、河野梨花、與那覇結衣、加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり• ナレーション• 榊寿之 2010 - 2012年度 [ ]• スタジオMC• 小錦八十吉• コーナーレギュラー• 神田山陽、野村萬斎、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎 、おおたか静流、国本武春、 、• こどもたち• 小林翼、石原涼太郎、河野梨花、與那覇結衣、加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり• ナレーション• 榊寿之 2013年度 [ ]• スタジオMC• 小錦八十吉• コーナーレギュラー• 神田山陽、野村萬斎、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎、おおたか静流、国本武春、ラッキィ池田、• こどもたち• 加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり、、、、、• ナレーション• 榊寿之 2014年度 [ ]• スタジオMC• 小錦八十吉• コーナーレギュラー• 神田山陽、野村萬斎、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎、おおたか静流、国本武春、ラッキィ池田、松元ヒロ、、、、• こどもたち• 加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり、小山春朋、杉園啓仁、大石日奈子、八嶋咲幸、秋葉月花• ナレーション• 榊寿之 2015年度 [ ]• コーナーレギュラー• 小錦八十吉(再びコーナーレギュラーになる)、神田山陽、野村萬斎、、豊竹咲甫大夫、、鶴澤清介、桐竹勘十郎、おおたか静流、国本武春、ラッキィ池田、松元ヒロ 、中村勘九郎、波野七緒八、藤原道山、白A• こどもたち• 加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり、小山春朋、杉園啓仁、大石日奈子、八嶋咲幸、秋葉月花• ナレーション• 榊寿之 2016年度 [ ]• スタジオMC• みわサン(声:)• コーナーレギュラー• 小錦八十吉、神田山陽、野村萬斎、野村裕基、豊竹咲甫大夫、坪井寿雄、鶴澤清介、桐竹勘十郎、おおたか静流、国本武春、ラッキィ池田、松元ヒロ、中村勘九郎、波野七緒八、波野哲之、藤原道山、白A、佐藤通芳• こどもたち• 加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり、小山春朋、杉園啓仁、大石日奈子、八嶋咲幸、秋葉月花• ナレーション• 榊寿之 2017 - 2019年度 [ ]• スタジオMC• みわサン(声:)• コーナーレギュラー• 小錦八十吉、神田山陽、野村萬斎、野村裕基、竹本織太夫 、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎、おおたか静流、国本武春、ラッキィ池田、松元ヒロ、中村勘九郎、中村勘太郎、中村長三郎、藤原道山、白A、佐藤通芳、、、、、、• こどもたち• 加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり、小山春朋、杉園啓仁、大石日奈子、、、• ナレーション• 榊寿之 2020年度 [ ]• スタジオMC• みわサン(声:)• コーナーレギュラー• 小錦八十吉、神田山陽、野村萬斎、野村裕基、竹本織太夫、豊竹咲甫大夫、鶴澤清介、桐竹勘十郎、おおたか静流、国本武春、ラッキィ池田、松元ヒロ、中村勘九郎、中村勘太郎、中村長三郎、藤原道山、白A、佐藤通芳、池田鉄洋、三遊亭王楽、立川志の八、柳家わさび、瀧川鯉八、桂宮治、• こどもたち• 加部亜門、長島暉実、森穂乃佳、奥森皐月、中山凜香、小林櫂人、田辺まり、小山春朋、中村彩玖、川原瑛都、川田秋妃• ナレーション• 榊寿之 番組で歌われた曲 [ ] 【オリジナル曲】• おっと合点承知之助音頭• かんかんづくし• かぞえてナンボ• 一茶の雀• いろは!• いっさやっちゃ• まくらことば• がらぴい• しゃばじゃばじゃ• はるはあけぼの• ぴっとんへべへべ• 恋そめし• どすこい! 相撲の決まり手• 華麗に鼻濁音 【番組でメロディがつけられた文学作品】• 子らを思ふ歌• こころよ• サーカス イベント [ ] みんなそろって ややこしや!? 3月に行われたイベント。 教育テレビで2013年3月26日より初回放送された。 元気コンサート in 福島 2012年にので行われたイベント。 で2013年1月6日に初回放送された。 演奏として(ピアノ)と、のメンバーである松田拓之、大宮臨太郎(以上バイオリン)、坂口弦太郎(ビオラ)、山内俊輔(チェロ)が、ゲストとして、らが出演している。 が発売されている。 元気コンサート in 大船渡 にので行われたイベント。 「公開復興サポート 明日へ in 大船渡」の一つとして行われた。 教育テレビで2013年6月3日より初回放送された。 演奏として高橋希(ピアノ)と、NHK交響楽団のメンバーである松田拓之、大宮臨太郎(以上バイオリン)、坂口弦太郎(ビオラ)、山内俊輔(チェロ)が、ゲストとしてらが出演している。 元気コンサート in ふれあいホール 2013年からまでので行われたイベント。 の一つとして行われた。 教育テレビで2013年11月29日より初回放送された。 演奏として高橋希(ピアノ)と、NHK交響楽団のメンバーである松田拓之、大宮臨太郎(以上バイオリン)、坂口弦太郎(ビオラ)、山内俊輔(チェロ)が、ゲストとしてらが出演している。 元気コンサート in 山口 にので行われたイベント。 開館20周年を記念して行われた。 教育テレビで2014年10月6日より初回放送された。 演奏として(ピアノ・オーボエ)と、NHK交響楽団のメンバーである松田拓之、高井敏弘(以上バイオリン)、坂口弦太郎(ビオラ)、西山健一(チェロ)が、ゲストとしてラッキィ池田らが出演している。 元気コンサート in 宮城 2014年11月16日にの多賀城市民会館で行われたイベント。 教育テレビで2015年1月2日に初回放送された。 演奏として高橋希(ピアノ)と、NHK交響楽団のメンバーである松田拓之、大宮臨太郎(以上バイオリン)、坂口弦太郎(ビオラ)、山内俊輔(チェロ)が、ゲストとしてラッキィ池田らが出演している。 元気コンサート in 北海道 2015年5月17日にの根室市総合文化会館で行われたイベント。 教育テレビで2015年6月28日に初回放送された。 ゲストとしてラッキィ池田、らが出演している。 2018年7月30日(月曜日)放送分より再放送。 元気コンサート in 伊勢 2016年2月7日にので行われたイベント。 教育テレビで2016年2月29日に初回放送された。 ゲストとしてラッキィ池田らが出演している。 うなりやベベンこと国本武春の死去については触れられず、あくまで「都合が合わず来られなかった」という設定であった。 元気コンサート in 大阪 枚方(ひらかた) で2018年1月8日~19日まで(2週間)放送された。 なお、再放送は翌週から2週間の放送。 作品 [ ] ビデオ・DVD• にほんごであそぼ「コニちゃんさんよう」 発売日:2004年7月23日 発売元:NHKソフトウェア(ビデオ)・NHKエンタープライズ DVD• にほんごであそぼ「萬斎まんさい」 発売日:2004年7月23日 発売元:NHKソフトウェア(ビデオ)・NHKエンタープライズ DVD• にほんごであそぼ 萬斎満開 発売日:2005年8月26日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ コニちゃん満腹 発売日:2005年10月21日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ さんようかろく 北から南から 発売日:2005年10月21日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ でんでらりゅうば 発売日:2006年11月24日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ デロレン四字熟語 発売日:2008年5月23日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ 萬斎のややこしや〜草枕〜 発売日:2008年10月24日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ 私と小鳥と鈴と 〜みんなちがってみんないい〜 発売日:2010年4月23日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ たっぷり 発売日:2012年2月24日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ 元気コンサート in 福島 発売日:2013年4月12日 発売元:NHKエンタープライズ• にほんごであそぼ ありがとう・童謡 発売日:2014年7月25日 発売元:NHKエンタープライズ CDシングル• NHK「にほんごであそぼ」じゅげむ 発売日:2004年4月21日 規格番号:WPCL-10083 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK「にほんごであそぼ」ややこしや 発売日:2004年4月21日 規格番号:WPCL-10082 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK「にほんごであそぼ」〜ぴっとんへべへべ〜 発売日:2005年4月13日 規格番号:WPCL-10179 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK「にほんごであそぼ」〜雨ニモマケズ〜 発売日:2005年4月13日 規格番号:WPCL-10178 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHKにほんごであそぼ〜名文しりとり〜 発売日:2006年4月26日 規格番号:WPCL-10264 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHKにほんごであそぼ〜かぞえてナンボ〜 発売日:2006年4月26日 規格番号:WPCL-10265 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHKにほんごであそぼ うたCD「でんでら へべへべ どうぢやいな」 発売日:2006年10月25日 規格番号:WPCL-10378 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK にほんごであそぼ わらべうた 発売日:2007年2月21日 規格番号:WPCL-10391 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK にほんごであそぼ うたCD「みんなちがって みんないい」 発売日:2009年2月25日 規格番号:WPCL-10655 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHKにほんごであそぼ「こころよ」〜そうとうほんきなピリカチカッポ〜 発売日:2011年4月6日 規格番号:WPCL-10941 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHKにほんごであそぼ 「ふるさとの・・・」 発売日:2012年4月25日 規格番号:WPCL-11057 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK にほんごであそぼ「ええじゃないか日本」 発売日:2013年6月26日 規格番号:WPCL-11429 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK にほんごであそぼ 童謡(どうよう) 発売日:2014年6月25日 規格番号:WPCL-11864 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK にほんごであそぼ「ちょちょいのちょい暗記」 発売日:2015年6月24日 規格番号:WPCL-12100 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン• NHK にほんごであそぼ「光リコボルル。 」 発売日:2015年10月21日 規格番号:WPCL-12251 発売元:ワーナーミュージック・ジャパン CDアルバム(ベスト)• NHKにほんごであそぼ「まってました! NHKにほんごであそぼ「VIVA! 雨ニモマケズ 発売日:2005年4月26日 発売元:集英社• にほんごであそぼ どや 発売日:2004年11月16日 発売元:日本放送出版協会• にほんごであそぼ いろはかるた週めくり 2005年度 発売日:2004年12月10日 発売元:天田印刷加工(ハゴロモ)• にほんごであそぼ いろはかるた週めくり 2006年度 カレンダー 発売日:2005年10月31日 発売元:エトワール(ハゴロモ)• 専用絵本ソフト「にほんごであそぼ」 発売日:2006年8月5日 発売元:学研• にほんごであそぼ カレンダー 2007年版 発売日:2006年10月28日 発売元:エトワール(ハゴロモ)• にほんごであそぼ 2008年カレンダー 発売日:2007年10月8日 発売元:エトワール(ハゴロモ)• にほんごであそぼ四字熟語かるた 2009年カレンダー 発売日:2008年09月29日 発売元:エトワール(ハゴロモ)• にほんごであそぼ 発売日:2008年10月9日 発売元:アイイーインスティテュート• ベベンの紙芝居 発売日:2015年9月23日 発売元:金の星社 グッズ• にほんごであそぼ いろはかるた 発売日:2004年5月 発売元:エンスカイ• にほんごであそぼ いろはかるた其の二 発売日:2005年11月19日 発売元:エンスカイ• にほんごであそぼ 四字熟語かるた 発売日:2008年1月25日 発売元:エンスカイ• にほんごであそぼ 絵あわせかるた 発売日:2010年2月13日 発売元:エンスカイ• にほんごであそぼ 絵あわせかるた 其の二 発売日:2012年2月9日 発売元:エンスカイ• にほんごであそぼ 絵あわせかるた 其の三 発売日:2013年12月16日 発売元:エンスカイ• にほんごであそぼ ことわざかるた 発売日:2015年9月17日 発売元:エンスカイ 受賞歴 [ ]• (2003年度、ただし制作グループに対しての賞)• (2004年度、『』とまとめて)• 第7回日韓中テレビ制作者フォーラム エンターテイメント番組部門最優秀番組賞(2007年)• アメリカ国際フィルム・ビデオ祭 教育番組 幼児向け部門 クリエイティブ・エクセレンス賞(2011年)• ひまわり褒章2013 個人・団体部門賞(2012年) スタッフ [ ]• 操演 - 藤田可奈子(ラジカセくん)• 音楽 - 、祐天寺浩美、長山善洋、、• 音楽制作 -• 脚本協力 -• 歌舞伎作調 -• 二十五絃箏 - 日原暢子• 箏指導 - 深海さとみ• コーナー構成 - 渡辺創、床屋かなぶん• アートディレクション -• 文字デザイン - 日下部昌子• 絵 -• キャラクターデザイン -• アニメーション - スリー・ディ、鎌田明風• プログラミング - Asu• イラスト - ヨシタケシンスケ• 原画 - 田嶋健• 振付 - 、彩木エリ、星野利晴• 衣装・セットデザイン - ひびのこづえ• ヘアデザイン - 、宮森絵利• 紙芝居朗読協力 - 日本民話の会• 方言コーナー指導 - 佐藤亮一• 総合指導 -• 制作 -• 制作・著作 - NHK 脚注・出典 [ ] []• 受賞対象一覧. 2014年3月3日閲覧。 山陽が本業である漫談を披露するコーナー。 - スポニチアネックス、2015年12月24日閲覧• NHK. 2015年12月24日閲覧。 などではゲスト出演することはあった。 プロフィール. 2007年4月15日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 プロフィール. 2011年2月21日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 2013年12月22日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 プロフィール. 2015年3月10日閲覧。 プロフィール. 2015年7月23日閲覧。 プロフィール. 2015年2月25日閲覧。 2014年3月3日閲覧。 テアトルスタッフブログ. テアトルアカデミー 2015年8月31日. 2015年9月5日閲覧。 プロフィール. 2014年3月3日閲覧。 2014年3月3日閲覧。 クラージュキッズ. 2018年1月10日閲覧。 ひびのこづえ 2015年2月26日. ひびののひび. 2015年3月5日閲覧。 プロフィール. 2012年12月19日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 活躍中の子役タレントの紹介. 2007年12月15日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 プロフィール. 2013年5月6日時点のよりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 プロフィール. 2014年3月3日閲覧。 プロフィール. 2014年3月3日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 Yahoo! 検索(人物). Yahoo Japan. 2013年5月1日時点のよりアーカイブ。 2014年3月19日閲覧。 2014年3月3日閲覧。 プロマチックアイ. 2015年5月18日閲覧。 2011年度より加入。 番組登場当初は市川亀治郎だが別人<前任「亀治郎」と後任「猿之助」>という誤解やイメージが無いよう降板時点の名「猿之助」で記載する。 襲名時期については参照のこと。 2017年度のみ豊竹咲甫大夫名義。 おおたか静流 ブログ 2012年3月22日. 2015年6月5日閲覧。 , にほんごであそぼ 元気コンサート in 福島 2013年4月12日• NHK INFORMATION. 2013年4月4日. 2014年3月3日閲覧。 日本放送協会. 2013年7月11日時点のよりアーカイブ。 2014年3月3日閲覧。 NHK INFORMATION. 日本放送協会 2013年10月3日. 2014年3月3日閲覧。 イベント・インフォメーション. 日本放送協会. 2014年3月3日閲覧。 イベント・インフォメーション. 日本放送協会. 2014年3月3日閲覧。 山口市 2014年8月21日. 2014年12月14日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年12月14日閲覧。 開館20周年記念事業. 中原中也記念館. 2014年12月26日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年12月14日閲覧。 イベント・インフォメーション. 日本放送協会 2014年1月22日. 2014年12月14日閲覧。 ひびのこづえ 2014年9月26日. ひびののひび. 2014年12月14日閲覧。 キッズワールド. 日本放送協会. 2015年1月6日時点の [ ]よりアーカイブ。 2015年1月6日閲覧。 イベント・インフォメーション. 日本放送協会 2014年9月11日. 2014年12月14日閲覧。 谷口喜男 2014年10月16日. YOSHIO-TANIGUCHI. NET. 2014年12月20日時点の [ ]よりアーカイブ。 2014年12月14日閲覧。 イベント・インフォメーション. 日本放送協会 2015年3月10日. 2015年3月13日閲覧。 イベント・インフォメーション. 日本放送協会 2015年2月12日. 2015年11月30日閲覧。 , にほんごであそぼ「コニちゃんさんよう」 2004年7月23日• , にほんごであそぼ「コニちゃんさんよう」 2004年7月23日• , にほんごであそぼ「萬斎まんさい」 2004年7月23日• , にほんごであそぼ「萬斎まんさい」 2004年7月23日• , にほんごであそぼ 萬斎満開 2005年8月26日• , にほんごであそぼ 萬斎満開 2005年8月26日• , にほんごであそぼ コニちゃん満腹 2005年10月21日• , にほんごであそぼ コニちゃん満腹 2005年10月21日• , にほんごであそぼ さんようかろく 北から南から 2005年10月21日• , にほんごであそぼ さんようかろく 北から南から 2005年10月21日• , にほんごであそぼ でんでらりゅうば 2006年11月24日• , にほんごであそぼ デロレン四字熟語 2008年5月23日• , にほんごであそぼ 萬斎のややこしや〜草枕〜 2008年10月24日• , にほんごであそぼ 私と小鳥と鈴と 〜みんなちがってみんないい〜 2010年4月23日• , にほんごであそぼ たっぷり 2012年2月24日• , にほんごであそぼ 元気コンサート in 福島 2013年4月12日• , にほんごであそぼ ありがとう・童謡 2014年7月25日• ワーナーミュージック・ジャパン. 2015年6月5日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2015年4月1日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2015年7月31日閲覧。 ワーナーミュージック・ジャパン. 2014年12月14日閲覧。 , ソフトビーナ専用絵本ソフト「にほんごであそぼ」 2006年8月5日• , にほんごであそぼ カレンダー 2007年版 2006年10月28日• , にほんごであそぼ 2008年カレンダー 2007年10月8日• , にほんごであそぼ四字熟語かるた 2009年カレンダー 2008年9月29日• , にほんごであそぼDS 2008年10月9日• , にほんごであそぼ いろはかるた 2004年5月• , にほんごであそぼ いろはかるた其の二 2005年11月19日• , にほんごであそぼ 四字熟語かるた 2008年1月25日• , にほんごであそぼ 絵あわせかるた 2010年2月13日• , にほんごであそぼ 絵あわせかるた 其の二 2012年2月9日• , にほんごであそぼ 絵あわせかるた 其の三 2013年12月16日• , にほんごであそぼ ことわざかるた 2015年9月17日• 受賞一覧. 放送文化基金. 2014年3月3日閲覧。 会社概要. NHKエデュケーショナル. 2014年3月3日閲覧。 ひまわりの会. 2014年3月3日閲覧。 プレスリリース , NHKエデュケーショナル, 2012年5月28日 , 2014年3月3日閲覧。 関連項目 [ ]• 沖縄放送局がこの番組のフォーマットを利用して、沖縄の言葉「うちなぁぐち」の魅力を伝えるため、2010年度から県内向けに放送している番組。 月曜はこの番組と『』に続けて放送される。 外部リンク [ ]• - NHK for School• - すくどう•

次の

小川未明 雪の上のおじいさん

あいだのじいさん

我が家で読み聞かせを試みても、絵本も途中で席を立つ、イラストばかり先にどんどんめくってしまい、読ませてくれない…(で、イライラしてまた怒ってしまうのです…泣) 平仮名カタカナは読めますが、絵本はめくって流し、朗読をしないような息子です。 私自身は、本だけはお願いすれば必ず買ってもらえ、本屋さんに行く機会も多かった子供時代を過ごしていました。 新聞も6歳くらいから難しい漢字を聞きながら読もうと努力していました。 6歳でもできるのにもったいない。 このクラブを知り、これは良い出会い、行動のチャンスかもしれないと思い入会。 『ふらいぱんじいさん』初めて本が届きました。 遅かれ今更ながら…絵本の面白さに興味を持ってほしくて、まず最初に、私が小学校低学年の時に読んだ記憶があり、その中でいちばん心に残っているこの本にしました。 ママのお勧めでーすというような感じでプレゼントしました。 ちょうど卒業式の日に届いたのでタイミングも良しでした。 息子は集中して聞き始めました。 特に、じいさんが嵐で波間にもまれているイラストが好きなようでした(ふらいぱんが真っ黒なじいさんで歩いて旅に出るというシチュエーションも好きそう)、 おおきなタコの場面に衝撃し沈黙していました。 最後までとても集中して聞いており、こんどはママに読んでね!と約束もできました。 (すべて大きなひらがな表記、90ページの本です) しかも次の日に『これおもしろいね。 また読んで〜』と持ってきたので大成功かと!!! 嬉しかったです(^ ^) この本はハッピーエンドですが、お話の展開中、わたしは泣きながら読んでしまい色んな感情がギュッと詰まっています。 やっぱり強く記憶にのこっていただけはありますね。 感動しました。 本は楽しいものなんだよ、と、息子に世界を楽しんでいけそうなキッカケを与えてくれた本になりました。 小さい頃、大好きな本でした。 なつかしくなって、何十年ぶりかに読んでみました。 あー、やっぱりおもしろかった。 ちっとも古びないお話です。 子どものころは、旅のおもしろさと、あざやかな色で描かれた絵が好きでした。 が、大人になった今は、それだけではありませんでした。 ふらいぱんじいさんは、大好きなたまごを焼くことができなくなり、旅にでます。 その決心をした時のセリフに、「ひろいよのなかにでれば、このわしだってなにかやれそうなものだ。 よし、でかけよう。 あたらしいせかいで、だれかがわしをまっているかもしれない」と、あります。 大人になった今だからこそ、年を重ね、ふらいぱんじいさんに近づいてきたからこそ、胸にしみこんできました。 なので、ラストは小さい頃より感動してしまいました。 元気をもらえるお話でした。 兄のために読んだ所、特に下の子どもがはまりました。 このお話がすごいな、と思ったのは ふらいぱんじいさんが旅の途中で徐々に消耗していくところです。 これは子供心にも敏感に感じ取ったらしく、 数日に分けて読み進めたところ、 砂浜にうちあげられたくだりを読んで一日を終えたとき、 遂に二人とも黙りこくって固い表情をしていました。 おおむね楽しいばかりの話を読んでいるので、 このようにアップダウンのある話はこれが初めてでした。 最後まで読むと 「ああ、よかった」と笑顔でおわれるのですが、 死の匂いをリアルに感じた初めての本でしたので インパクトが強かったようです。 ちなみに、2回目以降は安心してニコニコして楽しんでいました。

次の