最も遠い天体。 人類は、宇宙のどこまで到達できた?

131億光年の彼方に最遠の銀河を発見

最も遠い天体

遠くにある天体から届く光は、宇宙膨張によって引き伸ばされ、波長が長くなってスペクトルが赤い側にずれる。 このずれ()は距離が遠い天体ほど大きくなるので、赤方偏移の度合いから天体までの距離を知ることができる。 そこで、銀河までの距離を求めるために米・ハワイのジェミニ北望遠鏡と米・アリゾナ州の大双眼望遠鏡(Large Binocular Telescope; LBT)で分光観測が行われ、銀河の赤方偏移の値が5. 72と求められた。 電波銀河としては、1999年に発見された赤方偏移5. 19(約127億光年)という記録を更新する、観測史上最も遠い天体の発見となった。 LBTで撮影された近赤外線画像(カラー)に米国の電波望遠鏡VLAで観測された電波強度のデータ(白の等高線)を重ねたもの(提供:Leiden Observatory) 巨大な電波銀河の中心には周囲のガスや塵を活発に吸い込んでいる超大質量ブラックホールが存在していて、このブラックホールから高エネルギーのジェットが光速に近い速度で噴出している。 電波銀河では、こうしたジェットが電波の波長ではっきり観測される。 さらに、初期宇宙で銀河の成長を促したり抑えたりすると考えられている「原始ブラックホール」がどのようにしてできたのかについても情報をもたらしてくれるはずだ。 「今回の銀河のような、遠方の宇宙にあるきわめて大質量の銀河がどうやってこれほど成長したのかという点に非常に興味があります」(Saxenaさん)。 「明るい電波銀河には超大質量ブラックホールが存在しています。 こうした天体が初期宇宙で見つかるのは驚くべきことです。

次の

人類史上最も遠い天体に到達した探査機の偉業と任務とは?

最も遠い天体

石垣島で満天に広がる無数の星々を眺めていると、一体いくつの星が見えているのだろうと思います。 肉眼で見える星は6等星まで。 これは、古代ギリシアの天文学者ヒッパルコスが定めたもので、最も明るい星たちを1等星とし、肉眼でぎりぎり見える最も暗い星たちを6等星として、その間を6段階に分けました。 1段階で明るさの差は約2. 5倍、1等星は6等星の約100倍の明るさとなります。 1等星から6等星までの星の数は全天で8600個。 一度に見える星の数は、地平線より上半分の約4300個となる計算となります。 実際には地形や建物、雲の状況によって見える星の数はもっと減ります。 そこで一つの疑問が湧きました。 その後図書館で宇宙や星関連の本を漁り、ようやくその答えをで見つけることができました!国立天文台の渡部潤一副台長によると、地球から1万6000光年離れた6等星の「カシオペヤ座V762」が肉眼で見える最も遠い星ではないか、と記述があったのです。 この「カシオペヤ座V762」が夜空のどこに位置しているのか。 これが6等星の変光星「カシオペヤ座V762」です。 肉眼で見える最も遠い、1万6000光年離れた恒星です。 この星、私の視力では見えませんでした・・・ 星空ツーリズム社オフィシャルツアー Facebookページ.

次の

宇宙と天体の事象が最初から花盛りの2019年 : 人類が接近した最も遠い天体… 人類が初めて到達した「月の裏側」…。そして今日は太陽が最も地球に近い日

最も遠い天体

[画像のクリックで拡大表示] 宇宙で最も遠い銀河が新たに見つかった。 このほど米国ハワイのケックI望遠鏡が、131億年前にこの銀河EGS-zs8-1を出て、はるばる地球まで旅してきた光をとらえたのである。 この記録も遅かれ早かれ覆される運命かもしれないが、現時点でEGS-zs8-1がこれまでに発見された最遠の銀河であることは確かだ。 今回とらえられた光は、ビッグバンから7億年も経たない時代に、誕生から約1億年しか経っていないEGS-zs8-1銀河の星から発せられた。 ちなみに、私たちの銀河系は誕生から132億年経過している。 今回の論文を『アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ』誌に発表した米エール大学のパスカル・オシュ氏は、「これほど古い時代まで遡ることができたのは驚異的」と語る。 「暗黒時代」に一歩近づく オシュ氏らが興味を持っているのは、抜きつ抜かれつの競争で一時的な勝利をおさめることではない。 「私たちを取り巻く世界を構成するすべての元素は、初期宇宙の銀河の中で作り出されたと考えられているからです」と彼は言う。 今回の発見は、ビッグバン後の宇宙の「暗黒時代」から最初の星々が形成された過程を解き明かすのに役立つだろう。 米カリフォルニア工科大学の天体物理学者リチャード・エリス氏は今回の研究には関与していないが、「彼らの研究には強い説得力があり、これによりまた一歩、暗黒時代に近づくことができました」と言う。 実はエリス氏は、ビッグバンからわずか3億8000万年後の形成とみられる銀河を含め、EGS-zs8-1より古い可能性のある銀河を発見している。 ただしこの数字は、銀河の色の大雑把な測定から、経験にもとづいて推測したものにすぎない。 銀河の色は、地球からの距離(つまり古さ)を知るための重要な手がかりとなる。 膨張する宇宙の中では遠方の銀河ほど高速で遠ざかっていくが、光のドップラー効果(赤方偏移)により、高速で遠ざかる銀河ほど赤みがかって見えるからだ。 オシュ氏らも、ハッブル宇宙望遠鏡とスピッツァー宇宙望遠鏡の両方を使って、この方法でEGS-zs8-1が遠方の銀河であることに気づいた。 けれども彼らは、さらにケックI望遠鏡を使って、距離を厳密に測定したのだ。 巨大なケックI望遠鏡の集光力は、どの宇宙望遠鏡と比較しても格段に高い。 天文学者たちは4時間の露光によりEGS-zs8-1のスペクトルを撮り、高い精度で距離を測定することができた。 (参考記事:) 「このときのEGS-zs8-1は、今日の銀河系の80倍の速さで星々を生み出していました」とオシュ氏。 EGS-zs8-1が異常に明るくなかったら、ケックI望遠鏡と強力な近赤外多天体撮像分光器MOSFIREをもってしても、その距離を測定することはできなかっただろう。 目指すは「古くてふつう」の銀河 天文学者たちは、EGS-zs8-1と同じ時代かさらに古い時代の、もっと暗く、もっとふつうの銀河を調べたいと思っている。 オシュ氏には、これから調べてみたい銀河が数百個あるが、そうした銀河の光は非常に弱いことが問題と言う。 論文の共同執筆者であるリック天文台のガース・イリングワース氏も、「これから先の道のりは困難を極めるでしょう」と予想している。 実際、光の弱い銀河を調べるのは非常に難しいので、数年後に打ち上げられるジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡や、2020年代初頭に稼働する予定になっている新しい大型地上望遠鏡の完成を待たなければならないかもしれない。 (参考記事:) それでも、「EGS-zs8-1を観測できたのは嬉しいことです。 遠方の銀河を見つけるたびに、古い時代の宇宙が見えてくる。 本当に面白いと思います」とイリングワース氏は言う。 文=Michael D. Lemonick/訳=三枝小夜子.

次の