金 峯山 寺 蔵王 権現。 蔵王権現像 瑞雲作木地と極彩色/ 仏像ドットコム・東洋仏所

2019年:金峯山寺の蔵王権現は国宝秘仏!アクセスは車がベター♪

金 峯山 寺 蔵王 権現

この三体の仏たちはいつも強い風を受けている。 衣は吹き上げられ、赤い髪を逆立たせ、紅蓮の炎を背負う。 どこへでも飛んでいくように、どこからでも飛んでくるように、高く振り上げた足の親指を力強く反らせ、なにか見えないものに立ち向かっている。 牙を鼻袋までのばし、金色の眼を光らせ、真っ赤な口内から気炎を吐き、体を青く燃やす、三体の異形。 怖くはない。 ただ、ひたすら厳しい。 どうしていにしえの人は、吉野の山にこのような姿の仏を必要としたのだろう。 金峯山寺蔵王堂の本尊、蔵王権現立像は秘仏であり、ふだんは巨大な厨子の内に鎮まっている。 中尊は7・28メートル、向かって右側が6・15メートル、左側が5・92メートル。 大きい。 厨子が閉じられていても、蔵王堂から遠く見わたされる大峯山地の奥までその霊気が響き渡るかのようだ。 多くの「仏」たちはインド中国を経てきた経典に書かれ、その姿も経典に基づいて形作られる。 しかしこの蔵王権現は日本独自の仏であり、もちろんその異形も日本であみ出されたもの。 7世紀後半に奈良の葛城山に住む山岳修行者の役小角(えんのおづぬ・役行者とも)が大峯山の山上ヶ岳で感得したという。 小角はその地で千日の修行をした際に、衆生を救う仏の出現を祈った。 最初に現れたのは釈迦如来。 しかし小角は、その姿では乱れた今の世の猛々しい人々に響かない、と訴える。 次に現れたのは千手観音。 観音はさまざまな姿に身を変えて救ってくださるが、小角はやはり乱世にふさわしくない、と言う。 次に現れた弥勒菩薩にさえ、首をたてに振らなかった。 そう、あの恐ろしい忿怒(ふんぬ)の形相で。 厨子の下からこの巨大な像を見上げると、片足を高くあげて厨子を乗り越えようとしているように見える。 「だれだ、おまえを苦しめるのは。 もしや自分自身の心ではあるまいな」 優しいだけの仏ではなく、魔をたたき割る怖い仏。 それは人間が求めたものだった。 蔵王堂の本尊が三体あるのは、蔵王権現が最初に表した姿、釈迦如来、観音菩薩、弥勒菩薩のそれぞれを意味している。 そもそも「権現」というのは、「権(仮り)に現れる」という意味で、蔵王権現は、今の世にふさわしい姿として現れた仮の姿であり、本来は私たちのよく知る、柔和で優しい仏さまということになる。 釈迦如来、観音菩薩、弥勒菩薩はそれぞれ、過去、現在、未来。 よく知られるように、釈迦は紀元前6世紀から5世紀ごろにインドに生まれ仏教を開いた人。 そのために過去を表す。 観音菩薩は「音を観る」すなわち衆生の声を聞く仏として現世の利益を叶えてくれることから、現在を表す。 弥勒菩薩は釈迦の滅後56億7千年後にこの世に現れて衆生を救うことから、未来仏とされる。 蔵王堂にいらっしゃるのは、過去も現在も未来をも救ってくれる仏たち。 蔵王権現の正式の名前「金剛蔵王権現」の「金剛」がなによりも固くて壊れることのないものを意味するように、蔵王権現は完璧な強さで私たちのすべてを隙間なく守ってくれる。 その右手に持つ三鈷杵(さんこしょ)は、密教の法具の一つで、魔を打ち砕くもの。 それは外の魔はもちろん、私たちの心の中の魔にも容赦はない。 蔵王堂中尊の左手は握り拳だが、多くの蔵王権現像の左手は二本の指を伸ばした「刀印」を結んでおり、情欲や煩悩を断ちきるという意味がある。 高く上げられた足は、魔を踏み砕くため。 蔵王堂の蔵王権現たちを見上げると、外の光を受け、足もとからお顔の額まで、青のグラデーションを描く。 それは明け方の吉野山の奥行きを目前に見上げるかのようだ。 吉野の大自然から生まれた蔵王権現は、そのままその色をまとって、仏の色である「金」の装飾品を身につけ、仏は自然、自然は仏であることを教えてくれる。 よく見れば、真ん中の蔵王権現の衣には龍の姿が描かれる。 伝承では蔵王権現が山頂の岩を割って沸出し、最初に降り立った場所は、今の山上ヶ岳の大峯山寺の内々陣「龍の口」と言われる。 それは龍穴という龍のすみかと考えられ、そこから生まれた蔵王権現は水と豊穣の神、龍神のあらわれと言われる。 吉野から山上ヶ岳にいたる金峯山が龍そのものと言われることに深い関わりがあるのだろう。 夜の蔵王堂から見える山並みは、山ひだも見えず、黒い稜線だけが浮かび上がる。 そのうねる曲線はまさに龍の寝そべる姿だ。 自然を司る蔵王権現は、時には雨を降らせる龍となって金峯山をとっぷりと濡らし、雲を生み、霧を吐き、川をつくる。 だからいにしえの人々は蔵王権現の吐き出した水気に浄めてもらおうと、奥へ奥へと入り込んでいったのだろう。

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金峯山寺蔵王堂|吉野山観光協会

金 峯山 寺 蔵王 権現

画像>>金峯山寺HP ユネスコ世界遺産、金峯山寺 7世紀後、役小角(役行者)が開創した金峯山寺は、修験道独特の本尊・金剛蔵王大権現を感得 祈りによって出現させた され、その姿を山桜に刻み山上ケ岳( 大峯山寺本堂)と吉野山(金峯山寺蔵王堂)に祭祀されたと伝えられています。 山号は国軸山(こくじくさん)、宇宙の中心の山という意味を号しています。 平成16年「紀伊山地の霊場と参詣道」の一つとして金峯山寺本堂蔵王堂及び仁王門がユネスコの世界文化遺産に登録されました。 蔵王権現 蔵王権現は3体おられます。 それは、過去を表している「釈迦如来」。 現在を表している観音菩薩。 未来を表している弥勒菩薩の3体です。 権現とは、権(仮り)に現われるという意味で、神が仮の姿として過去・現在・未来の三世にわたる衆生の救済のため出現されたのです。 役行者は、千日の修行中に皆を救う仏の出現を祈ったところ、最初に現れたのは私たちの知っている柔和な表情の釈迦如来でした。 しかし、そのお姿ではこの乱世では人々に響かないと訴えました。 次に現われたのが千手観音であり、いろいろな姿に変わり世の中を救おうとしましたが、またしてもふさわしくないと訴えました。 次に現れた弥勒菩薩において、もっと強く悪を打ち払うような仏を、と望んだ所、地が割れ雷が轟き現れたのが「蔵王権現」です。 そのため、「蔵王権現」はこのような怒りの表情をあらわにしているのです。 右尊の千手観音が6. 15m・中尊の釈迦如来が7. 28m・左尊の弥勒菩薩が5. 92mと大きい仏像です。 そのため、普段厨子が閉じられていても蔵王堂から大峰山地を見渡せ霊気をみなぎらせる力を持っているのです。 平成29年春 秘仏本尊特別ご開帳 今だから逢える、「国宝仁王門大修理勧進 日本最大 蔵王堂秘仏本尊 特別ご開帳」の日程が決まりました。 期間 平成29年4月1日(土)~5月7日(日) 時間 8時30分~16時30分(受付は16時まで) 拝観料 大人 1000円 中高生 800円 小学生 600円 出典>> 関連>> 広告 5月28日の特別ご加持の日にお参りさせて頂きました。 どういう訳かその日しか行けなかったのに、巡り会わせとしか言いようのない私にとっては特別な28日でした。 特別ご加持の日であることは全く知らなかったのです。 「日本の名僧、心の一字」を手にして読み進むうちに、金峯山寺の山中大導師様の「山」という一字が目にとまりました。 そして憤怒のお顔をした蔵王権現様から目を離せなくなりました。 どうしてもお会いしたいと! 余りにも急な思いだったので、来年かなとは思ったんですが、昨年の暮れに肺ガンの手術をして、お蔭様で転移もなく術後の経過も良好とはいえ、今を大切に生き切るのが大切かなと思い、早速飛行機とホテルを予約し、むかいました。 27日、28日は東京も奈良も雨の予定だったのに、一度も傘の出番も なく、何よりも吉野の山と 金峯山寺の蔵王権現様に見守られて清々しい空気感の中での穏やかなひと時は、深く心に刻まれ宝となりました。 権現様の前でぬかずいた途端に、感極まり有り難さが込み上げ、涙してました。 お護摩供養、そして大導師様の一人一人への特別ご加持に預かることができましたのも、言葉に出来ない有り難さでした。 また、お加持が始まる際に塗香、お経本を手渡して下さるお坊さん方のお優しい所作が、有り難く心にのこりました。 吉野の山には4時間しかいられませんでしたが、心に残る特別な一日になりました。 ほんとに有り難うございました。 色んな意味で色んな所で色んなことがあり、閉塞感に潰されそうになることもありますが、少しでも 世の中が平和でみんなが穏やかに日々を送れますように一緒に祈らせて頂きたいとおもいます。 また金峯山寺にお参りさせていただきます。 有り難うございました。

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本地垂迹資料便覧

金 峯山 寺 蔵王 権現

修験道の聖地で「金峯山寺の特別な百日」開始 吉野町にある『金峯山寺(きんぷせんじ)』。 桜の名所として有名な吉野山に建つ、山岳寺院です。 「役行者(えんのぎょうじゃ)」の創建と伝えられ、古くから山岳信仰の霊地とされ、神道・仏教・道教などが習合した宗教「修験道」の聖地となりました。 この吉野山一帯は、古くから修行者の鍛錬の場となり、9世紀後半には、京都・醍醐寺を開いた「聖宝(しょうぼう)」によって再興され、蔵王権現を安置しました。 蔵王堂を中心として、中世には100を超える塔頭を構えるようになり、後醍醐天皇が南朝を開いたことでも知られています。 しかし、1868年の「神仏分離令」によって、吉野山の神仏習合の信仰は禁止され、1872年には「修験道廃止令」も発布されました。 金峯山寺も一時は廃寺に追い込まれましたが、無事に復活し、現在に至っています。 金峯山寺の御本尊として祀られている、3体の「蔵王権現立像(または金剛蔵王権現像。 重要文化財)」は秘仏とされ、通常は一般公開されていません。 しかし、平城遷都1300年祭の一環として、2010年9月1日から「」が行われ、迫力のある姿を拝見できるようになっています。 私たちは、この百日特別ご開帳の初日にお参りしてきましたが、桜の季節のように混雑していることもありませんでした。 しかし、吉野の参道には数十名の山伏姿の方たちの行列が見られ、特別な日であることを実感できました。 金峯山寺の入口となっている国宝建築物「二王門(または二王門)」。 本堂である蔵王堂が南向きに立っているのに対し、北を向いて建てられています。 2階建て、入母屋造りの重厚な門で、1456年に再興されました 仁王門前には、「百日特別開帳」の看板が立っていました(2010年12月9日まで)。 特別な一日なのですが、平日ということもあって静かなものです。 近所のお子さんが、石段にボールをぶつけて遊んでました(笑) 金峯山寺・仁王門の「阿形像」。 像高約5. 5mもある巨像で、室町時代の仏師・康成の作とされています 金峯山寺・仁王門の「吽形像」。 風雪にさらされていますが、力強さは全く失われていません 雄大な建築物「蔵王堂(国宝)」の内陣へ 金峯山寺の本堂「蔵王堂(国宝)」は、高さ34mにも及ぶ巨大木造建築物です。 ただ大きいだけではなく、無骨な厳しさと、桧皮葺の屋根の優美さを感じさせてくれる建物です。 入母屋造りで2階建てに見えますが、2階の屋根に見えるのは裳階(もこし)で、実際には巨大な平屋建てです。 内部には、これも巨大な厨子が設置され、ここに御本尊である3体の「蔵王権現立像(重文)」が安置されています。 通常時期の蔵王堂では、外陣から厨子の周りの回廊部分のみの拝観となりますが、今回の「」では、内陣まで立ち入らせていただけます。 通常時期には、秘仏の御本尊にはお会いできませんが、鎌倉時代後半に作られた(御本尊たちよりも古い)、旧安禅寺の御本尊だった「蔵王権現立像(重文)」などもいらっしゃいます。 こちらも像高455cmという大きさで、木肌が見えてやや柔らかな印象のある仏さまです。 御本尊とは色合いあが違いますが、もちろん右足を高くあげる姿は共通していますので、通常時期でも蔵王権現さまの迫力を十分に感じることができます。 金峯山寺の本堂であり、吉野のシンボルとなっている「蔵王堂(国宝)」。 これまでに何度も災禍にあっており、現在の建物は1592年の再建です。 高さ34m・四方36mという大きさで、木造の古建築としては、東大寺大仏殿に次ぐ大きさなのだとか。 桧皮葺の屋根も美しいですね 金峯山寺・蔵王堂を別角度から。 この中に、像高6m~7mの、巨大な3体の御本尊「蔵王権現立像(重文)」がいらっしゃいます。 山伏姿の信者さんたちが鳴らす法螺貝の音と、読経の声が響き、修験道の根本道場らしい荘厳な雰囲気でした 蔵王堂の向かって右手には、拝観受付の特設テントが設置されていました。 まずはここで拝観料金を収めてください(大人1,000円、中高生800円、小学生600円)。 御朱印もここで。 「護摩木Deストラップ」とロゴ入りの「エコバッグ」がいただけますので、エコバックに靴を入れて本堂へお参りします 3体の巨大な「金剛蔵王権現」は大迫力! 私は、金峯山寺の3躯の蔵王権現立像とお会いするのは、この日が初めてでした。 平城遷都1300年祭で、様々なお寺の様々な仏さまがご開帳されていますが、その中でも一番楽しみにしていたくらいです。 初めてお会いした蔵王権現さんは、想像以上の大迫力でした! 中尊は像高728cm、両脇の像も6m前後という大きさに圧倒されますし、怒りがほとばしるような憤怒の表情で私たちを見下ろしています。 光背には火焔が、頭髪は逆立ち目を吊り上げ、口を大きく開いて牙をむき出しにしていらっしゃるのです。 また、3躯ともに右足を大きく上げ、右手は三鈷杵(さんこしょ)を握って大きく振りあげています。 腰に当てた左手は、人差し指と中指を伸ばした刀印(とういん)を結び、静かながらも力強さを感じさせてくれるようでした。 この三尊は、その昔、金峯山寺を開いた役行者が世の乱れを憂いて、衆中を救済する仏の出現を祈ったところ、過去・現在・未来の三世を救済するために、本地仏である釈迦如来・千手観音・弥勒菩薩が現れたのだそうです。 しかし、ありとあらゆる悪行がはびこり、仏をも恐れぬ悪人が増えた時代にあって、本来の仏の姿で登場するのではなく、悪を調伏させるためにこのような憤怒の形相に姿を変えている(権化した)のだとか。 普段は優しい表情のお釈迦さまたちが、こんな厳しい姿に変化したのかと思うと、ちょっと意外な感じがするかもしれませんね。 そんな蔵王権現さまたちと対面していると、本当に身がすくむような圧倒的な力が感じられました。 仏像としての造りも見事なものですし、彩色も本当に美しく残っていて、思わず見とれてしまいますが、決して穏やかに癒されるような雰囲気ではなく、自然と背筋が伸びるようでした。 なお、「百日特別ご開帳」の期間中には、蔵王堂の裏手にある通常は非公開のお堂「本地堂」にもお参りさせていただけます。 2000年に建てられたまだ新しい堂宇ですが、蔵王堂の本尊3体の本地仏である、釈迦如来(過去)・千手観音(現在)・弥勒菩薩(未来)の三世仏が祀られていました。 この日は色々とお寺の方のお話も伺うことができました。 その中で、印象的だった言葉を要約してご紹介しておきます。 「『秘仏であるはずなのに、2004年にも世界遺産登録の時に御開帳を行っている。 気軽に公開し過ぎではないか?』という声もある。 しかし、今は親が平気で子を殺めてしまうような時代になってしまい、まさに役行者さんの時代に似てきてしまっている。 そんな時代だからこそ、蔵王権現様を公開することに意味がある」 金峯山寺の「百日特別ご開帳」のポスター。 「日本最大秘仏 金剛蔵王権現像」の文字が見られます。 キャッチコピーは「すべてを、許してくださいます。 厳しく叱ってくださいます。 」 激しい憤怒の表情の巨像が三躯も並んだ姿は、夢に出てきそうなほどの迫力でした!写真で見るのと、蔵王堂の中でお会いするのでは、全く印象が違いました 蔵王堂のお参り前には、特別な百日を祝うかのように、こんなに神々しい日が差していました 吉野の町にも、いたるところに特別公開を祝う提灯が飾られていました。 こちらは「南無蔵王大権現」の提灯です こちらは「南無神変大菩薩」の提灯です。 神変大菩薩とは、役行者さんのこと。 他の土地ではなかなか見られないでしょう 「護摩木Deストラップ」と「エコバック」も 最後に、この百日特別ご開帳でいただいた「護摩木Deストラップ」とロゴ入りの「エコバッグ」もご紹介しておきます。 どちらも今風のアイディアグッズですね。 思わず関心してしまいました! この日の拝観でいただいたもの(チラシは無料配布のものです)。 靴入れとしていただいたのが、金峯山寺のロゴ入りエコバックです。 普通のお寺ではビニール袋を使ってお参りが終わったら回収する手間もかかってしまいますが、エコバックになっていると後々使えていいですね! こちらも特別にいただける「護摩木Deストラップ」。 向かって右の状態で手渡されます。 上の部分は折りとって木製のストラップに。 下の部分は願い事を書き入れて護摩木として奉納するという優れもの。 よく考えられていますね 金峯山寺でいただいた御朱印です。 期間を通じて拝観できるフリーパス拝観券なども用意されています()。 夜の蔵王権現さんにお会いできるなんて、この期間以外にはあり得ないでしょう。 ぜひ吉野に宿泊してみてください。 秘仏) 創建: 7世紀後半 開基: 役小角(役行者) 拝観料: 境内自由、蔵王堂拝観は400円 拝観時間: 8:30 - 16:30 駐車場: 無料の下千本駐車場を利用のこと(桜の季節は1,000円。 15分ほど歩きます) アクセス: 近鉄吉野駅からロープウェイ「吉野山」下車。

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