二度と俺らが行く場所に現れるな。 第Ⅴ話 修学旅行が来る

中国BL「不可抗力」を本気で見た3|二鹿|note

二度と俺らが行く場所に現れるな

スポンサーリンク あの時の顔は今でも忘れられない、 親父や親族に、どれだけどつかれても ヘラヘラしてた叔父さんが 本当に悲しそうな顔をしてたから。 ちゃっかり30万は持って行ったが。 そんな叔父さんも50手前でしんだ。 シ因は急性アルコール中毒。 正直あんまり悲しくもなかった。 親父や親類にすら見放されてて、 葬儀の金は俺と、 叔父さんの内縁の妻が出した。 葬儀に出たのもその2人だけ。 ただ、遺品整理の時、内縁の妻から 「俺さんへ」って渡されたものがあった。 全部俺が子供の時、 叔父さんへプレゼントしたものだった。 学校で作った工作とか、描いた絵とか。 全部保存してたみたいだった。 「だから何だよ」とは思ったが ほんの少しだけ涙が出た。 「いつも俺さんのことばっかり 話してましたよ」って。 もう少しだけでも 優しくしてあげればよかったと思った。 リアルでこんな話も出来ないし 誰かに聞いてほしかったから書きました。

次の

この素晴らしい二度目の世界を生き抜く

二度と俺らが行く場所に現れるな

愛知県岡崎市で活動する人気グループYouTuber・東海オンエア。 てつや・しばゆー・虫眼鏡・りょう・としみつ・ゆめまるの6人組で、個性的なネタ動画を数多く投稿。 チャンネル登録者数は275万人を超える人気YouTuberだ。 東海オンエアの中でも、活動初期にはてつやに続きメインで動画に出演していたしばゆー。 そんなしばゆーに、現在、脱退説がささやかれているのをご存知だろうか? 今回は、その脱退説についてまとめた。 「東海の主砲」しばゆーとは? しばゆーのプロフィール 本名:柴田 祐輔(しばた ゆうすけ) 誕生日:1993年12月30日 身長:169cm 血液型:不明 東海オンエアのムードメーカー的存在で破天荒な面白キャラのしばゆー。 活動初期の動画では、てつやと2人で出演することが多く、中心的メンバーである。 ギャグセンスの高さには定評があり、東海オンエアには欠かせないメンバーだ。 メンバー内では唯一の既婚者であり子持ちである。 しばなんチャンネルの「うくん」 しばゆーは、2016年10月にツイキャス女王・あやなんと結婚している。 2人はカップル時代から「しばなんチャンネル」でカップル動画を投稿しており、息子・ポンスが産まれた現在も、親子3人でホームビデオのようなほのぼのした動画からネタ動画まで投稿している。 2人は「あちゃん」「うくん」と呼び合っており、東海オンエアとしばなんチャンネルそれぞれに出演するとき「しばゆー」「うくん」と呼び分けるファンも多い。 しばゆーが東海オンエア脱退の危機!? 東海オンエアの動画に登場しなくなったしばゆー しばゆーは、結婚してからは岡崎市を離れ、現在はあやなんとポンスと親子3人で東京で暮らしている。 東海オンエアの動画は岡崎市で撮影しているため、週末に単身で岡崎に帰り、東海オンエアの動画に出演していた。 そのため、週に1~2回のペースで動画に出演することが多かったのだが、2018年1月11日を境に動画に登場しなくなった。 東海オンエアのメンバーやしばゆー本人からは何の説明もないが、1ヶ月以上も音沙汰がないためファンの間では「しばゆーはこのまま脱退してしまうのでは?」と話題になった。 同時期にしばなんチャンネルが活動休止 しばゆーが東海オンエアの動画に出なくなったと同時期に、あやなんはTwitterで以下のようなツイートを投稿した。 いつも私達の動画投稿やsns投稿を楽しみに待ってくれている皆様ありがとうございます! 家族にとって大きな出来事があり、気持ちの整理がつくまで少しの間おやすみさせていただきます。 そう遠くならない期間で戻ります! 待っててくれたら嬉しいです。 本当にみんなありがとう。 しかし、その後しばらくして、その時期を境にしばゆーが東海オンエアの動画に出なくなったことがわかり「しばなんと東海オンエアの間で何かあった」と噂され始めた。 しばなんチャンネルは1月20日に動画投稿を再開したが、「家族にとって大きな出来事」の内容は明らかにされていない。 しばゆーの知り合いを名乗る人物が脱退をリーク!? 2月22日頃、Twitterにしばゆーの知人を名乗る女性がとある暴露を投稿した。 この暴露が話題となったのち、すぐにアカウントを削除してしまったので真偽を確認することはできないが、内容は以下のようなものだった。 ・結婚する以前からの知り合いで、よく遊ぶ普通の友人関係• ・今年に入って友人数人とご飯に行った。 そのときしばゆーは泣きそうになりながら不安やファンに対する思いを吐露。 何も発言できない状況が辛いと発言。 ・しばなんチャンネル休止の理由は、あやなんに東海オンエアを抜けろと言われて、話し合いが終わるまで投稿しないという本人の抵抗だった。 ・あやなんは自分やポンスを大切にしてほしいと細かい約束事を決め、破ったりあやなんの機嫌が悪いと怒鳴られることもあった。 ・あやなんは東海オンエアに電話して怒鳴り、しばゆーは東海オンエアを抜けると宣言。 ・東海オンエア・しばゆー・あやなん・事務所の人と話し合った結果、脱退が決定している。 ワンピース関係なくて申し訳ないです・・・。 東海オンエアのしばゆーが脱退するってほんとなの?? このメモ帳がほんとなら大炎上どころの騒ぎじゃないよね・・・ — いつき luffy030852 東海オンエアとあやなんは不仲? あやなんは、過去にもしばゆーが東海オンエアでしたことについて何度も口をはさんで怒っていることは有名である。 東海オンエア内で共有する日報を書き忘れたら罰金というルールがあり、しばゆーは何度もサボり18万円の罰金を滞納。 グループ内での問題に対してあやなんが口をはさみ、払えないと激怒したことで、しばゆーは日報を脱退することとなり、「しばゆーがサボるのが悪いのに」と批判が集まった。 東海オンエアの企画で9万円の買い物をしたことを動画で知り、そのことについてぶち切れ「夫婦関係をぶち壊してくる友人が怖いです」と東海オンエアを批判した。 そのほかにも、妊娠中にしばゆーが東海オンエアの撮影をしていたところ、帰りが遅いと激怒して東海オンエアの車を叫びながら殴っていたという事件があった。 このエピソードをてつやがブログに載せたが、しばらくしたあと削除され、あやなんが指示したのでは?と言われている。 以上のようなことから、あやなんと東海オンエアは不仲だと言われており、しばゆーが毎週岡崎に帰って撮影していることをよく思っていない可能性がある。 さらに、今年の1月下旬か2月上旬頃には、あやなんも東海オンエアもTwitterのフォローをはずしていることがわかっている。 こういった経緯もあるので、真偽不明のしばゆーの知人のリークも信ぴょう性を増している。

次の

この素晴らしい二度目の世界を生き抜く

二度と俺らが行く場所に現れるな

閉めきったカーテンの隙間から差し込む一筋の光が、俺の顔を照らし出した。 眩しさに瞼が震え、思わず寝返りを打つも、一度現実に引き戻された頭はゆるゆると覚醒に向かっていた。 うっすらと瞳を開き、緩慢に瞬きを繰り返しながら微睡みから覚める。 途端に感じる酒臭さと煙臭さ、ガンガンと殴られたように痛む頭に一瞬記憶がぼんやりとする。 「気持ちわる…飲み過ぎた…。 」 ぽつりと呟くと段々意識がはっきりとして、俺は億劫に感じながらも身体を起こした。 二人で選んだ淡いクリーム色のソファは柔らかいけど、一晩過ごすには適していなかったらしい。 節々が痛い。 欠伸をしながら腕を挙げて大きく伸びをすると骨がポキポキと音をたてた。 見渡した部屋の惨状は中々のものだった。 あちらこちらに酒瓶が転がり、戸棚のひきだしはひっくり返り、割れたグラスの破片があちこちに飛び散っている。 閉めきった窓とカーテンを開けて空気を入れ換えたいが、怪我をしないよう注意しなければ。 幸い近くに黄色のスリッパが転がっていたので、それを履いて窓を開けに行く。 部屋が明るくなるとより部屋の有り様が明るみになって、俺は面倒に感じながらも手早く割れた破片を集め、酒瓶を集め、散らばった物は何となく端に寄せて一応の部屋の体裁を整えた。 やれやれ、飲んでも暴れるタイプではなかったと思うが相当悪酔いしたらしい。 「あれ、黄瀬くん起きてたんですか?」 いつの間にか部屋にいたらしい人の声がして、俺は弾かれたように顔を上げた。 部屋にいる、という表現は少し可笑しいかもしれない。 なぜなら俺と彼はこの部屋に住んでいるのだから。 「黒子っちいいい!!おはよう!!もう急に現れるからびっくりしたッスよ!」 「おはようございます。 すみません、驚かすつもりはなかったのですが。 」 「まあ別にいいんスけど。 それよか昨日ごめんね?全然覚えてないんだけど俺随分悪い酔い方しちゃったみたいッスね。 黒子っち頭痛くない?」 「僕はそんなに飲まなかったので。 黄瀬くんこそ気持ち悪かったりしませんか?」 黒子っちが心配そうに俺を見上げて、ひんやりとした手のひらを俺の額に当てた。 正直頭は痛いし吐きそうなくらい気持ち悪いけど、黒子っちを見ているとそれも気にならなくなってきた。 思わずへらりと笑ってしまった俺を見て、意外と大丈夫そうですね、と黒子っちの手のひらが離れていく。 遠ざかる気配が名残惜しい。 「部屋は後で片付けるとして、とりあえず朝ご飯食べよ?俺ちゃっちゃと作っちゃうから黒子っちお皿用意しておいてくれる?」 「僕も手伝います。 」 「いいのいいの、料理なんてして黒子っちの綺麗な手が傷付いたら困るもん。 」 「綺麗って…黄瀬くんの手の方がよっぽど綺麗だと思いますけど。 」 「黒子っちは自覚なさすぎなんスよ~!ほらいいから座って待ってて!」 やや不満げながら引き下がった黒子っちがお皿を取りに行くのを横目で確認して、俺はキッチンに入った。 黒色のエプロンを着けて冷蔵庫から食材を取り出す一連の流れは、もう慣れたものだ。 元々一人暮らしをしていたから料理にはそれなりに自信があったが、こだわりを持つようになったのは黒子っちと暮らし始めてからだった。 少食の彼が少しでも沢山食べてくれるようにとレパートリーを増やした。 おかげで好みの味は知り尽くしている。 俺としては濃い味の方が好きだけど、黒子っちが薄味の方が好きだから、俺の料理はいつも薄味だ。 なんて、黒子っちはそんなこと微塵も気付いてないだろうけど。 黒子っちの好きな甘い玉子焼きを慎重にひっくり返しながら、俺はなんとなくカウンターキッチンの向こうに目をやった。 テーブルの上には既に二人分のお皿が並べられていた。 黒子っちは、と視線を巡らすと、手持ち無沙汰だったのだろう、床に脱ぎ捨てたままだった真っ黒いスーツをきちんとハンガーにかけているところだった。 皺にならないように伸ばしながら、「また脱ぎっぱなしにしてっ!」なんて言いながら黒いネクタイも同様にかけているのを見てしまったら、思わず頬が緩むのも仕方ないというものだ。 「黒子っち!できたッスよ!旦那様のホカホカ朝ご飯!!」 「いつも美味しいご飯を作ってくれるんですから、黄瀬くんが奥さんじゃないんですか?」 「えー奥さんは黒子っちだよ~。 可愛いし!」 「……可愛いって言われても嬉しくないです。 」 視線を反らして、黒子っちが拗ねた口調で言う。 でもその頬はうっすらと赤いから、ああやっぱり黒子っちは可愛い。 成人してもう5年も経つのに、相変わらず黒子っちは学生にしか見えない。 澄んだ水面のような清涼な瞳が、こぼれ落ちんばかりに大きいからだろうか。 身長は結局170には届かず、そのせいで生じる俺との身長差がそう思わせるのだろうか。 何れにしてもこんなことを口に出した日には俺の鳩尾に強力な一撃がお見舞いされているだろう。 俺は、黒子っちのことが好きだった。 中学の時、思い通りにならない歯痒さを抱えた試合で、散々舐めきって憎まれ口を叩いた相手から受けたパス。 それだけで、たった一回のそのパスで、俺の世界は変わった。 強烈で鮮やかなパス。 受け取った手のひらがじんじんと痺れ、同時に胸が高鳴った。 このパスがあれば俺はどこまでも行ける。 どんなことでも可能にできる。 そう無条件に思えた。 高校で離れても黒子っちのことが忘れられなかった。 そして腐っていた俺に二度目の活を入れてくれたのもやっぱり黒子っちだった。 チームで戦うことの強さ、チームで勝つことの意味、そして、このチームに出会えた奇跡。 それを教えてくれた黒子っちは、尊敬してもし足りないくらい大切な存在だった。 やがてその感情は好意であると理解した。 俺の世界を変えたあの日からずっと、俺は黒子っちに恋していたのだ。 告白したのは5年前、黒子っちの二十歳の誕生日だった。 驚きながらも顔を赤らめ、おずおずと頷いた黒子っちを思わず抱き締めくるくると回してしまったのは記憶に新しい。 だってあの可愛さは反則である。 あんな可愛い顔する黒子っちがいけない。 俺は悪くない。 一緒に住むようになってからは夢のようだった。 朝起きると隣に黒子っちがいる。 俺の向かいで黒子っちがご飯を食べている。 帰ってくると黒子っちがおかえりと言ってくれる。 大学を卒業しモデルの仕事に専念するようになってから大変なことも多かったが、家で黒子っちが待ってると思うだけで疲れも吹き飛んだ。 やはり愛の力とは偉大なのだ。 「黄瀬くん、今日お休みですよね?よかったら少し出掛けませんか?」 はて、そういえば今日は何日で何曜日だったろうか。 予定はどうなっていただろうかと白い携帯を目で探すが、どこに埋もれてしまったのか全く見当たらない。 「今日休みだったっけ?」 「もう、忘れちゃったんですか?昨日言ってたじゃないですか。 」 「うーん、あんまり覚えてないけど黒子っちがそう言うなら休みかも。 」 「しっかりしてください。 全くあんなに優秀な笠松さんというマネージャーがいながら…。 まあいいです、それでですね、ちょっと出掛けたいなーと思うんですがついてきてくれますか?」 「もっちろん!むしろ俺だけ留守番なんて絶対嫌ッス!黒子っちどっか行きたいって言うの珍しいね?」 「懐かしい景色を目に焼き付けたいんです。 さよならをする前に。 」 「ああ、前に話した引っ越しのこと?まだ部屋も決めてないのにせっかちッスね。 」 「遠くなっちゃいますからね、今のうちに。 」 黒子っちが出掛けたいと言うなら俺に異論はない。 天気も良さそうだし絶好のお出かけ日和だろう。 窓の外からも子供の声がしている。 俺と黒子っちは食器を片付けると着替えて出掛ける準備をした。 そういえばいつもひどい黒子っちの寝癖が今日はついていない。 珍しいこともあるものだと思うのと同時に、寝癖直しという俺の密かな楽しみがなかったことを少しだけ残念に思った。 「携帯ないな~。 どこ置いたんだっけ?黒子っち鳴らしてくんない?」 「僕のも見つからないので無理です。 」 「ええっ!?二人揃って!?…うーん、まあいっか、たまには携帯なくても。 」 仕事の連絡が入ったら困るな、とはちょっと思ったけど、たとえ入ったとしても黒子っちより優先することはないから結局同じかもしれない、と思う。 不思議とウキウキするのはこうして黒子っちと二人で出掛けるなんて久し振りだからかもしれない。 邪魔されないためにも、俺の正体はバレないようにしないと、と帽子をさらに目深にかぶった。 二人して「行ってきます」と声をかけ部屋を出る。 扉の先には眩いばかりの陽光と青空が広がっていて、俺は思わず目を細めた。 先程までの騒がしさが嘘のように静寂が広がる部屋の中、黄瀬がなおざりによけた本や服に埋もれて、白いスマートフォンが明滅を繰り返していた。 新たなメッセージを受信してその画面が青白く光る。 メール受信数53 着信履歴28 To:笠松幸男 『ちゃんと、大丈夫か?』 [newpage] 最初はやっぱりストバスでしょう。 そう言った黒子っちの言葉を受けて、俺たちは中学時代によく通ったバスケコートにやって来た。 高校の時も卒業してからも、このコートへは散々通った。 まさに思い出の場所だ。 日が暮れてもチームを変えて何度も何度もバスケをした。 青峰っちと黒子っちが組むと全然歯が立たなかったけど、二人が拳を合わせているのを見たときは嬉しかった。 二人のコンビネーションは何というかとてもしっくりくる。 息の合ったプレーは圧巻で、悔しいけどやっぱり黒子っちの相棒は青峰っちなんだなと認めるしかなかった。 「あ、青峰くん。 」 来たはいいけどボールもないしどうしようと思っていた俺の耳に、黒子っちの声が届く。 指で示した方を見れば、紺色の上下に身を包み、同じ色の帽子を被った青峰っちがぼんやりと立っていた。 卒業して警察官になったとは聞いていたけど、制服姿を見るのは初めてだ。 長身にがっしりとした体格の青峰っちに、その制服はよく似合っていた。 男の俺から見ても格好いい。 「青峰くん、制服です。 」 「うわあ格好いいッスねえ!青峰っちいいいい!!」 俺が大声で呼ぶと、コートを見つめて立ち尽くしていた青峰っちが途端にはっとして辺りをきょろきょろと見回した。 ぶんぶんと手を振ると青峰っちはようやく俺に気が付いて驚いたように目を見開いた後大股で近寄ってきた。 「お、前…!全然電話してもでねえと思ってたらこんなとこで何やってんだよ!」 「ちょっ、いきなり大声出さないでよ。 電話くれたんスか?悪いんスけど俺の携帯今行方不明なんスよね。 」 「はあ!?……ったく、なんだよ…。 心配したっつの。 まあなんだ、元気そうでよかったよ。 」 「絶賛二日酔いですけどね。 」 「もう、ちょっと飲み過ぎただけッスよ!てゆーか青峰っちこそここで何やってるんスか?」 「俺そこの交番で働いてるからよ、まあその…パトロールのついでだ。 ……ここに来れば、会える気がしてよ。 んでお前は?」 「思い出の場所ッスからね、懐かしみにきたんス。 」 「はい、もうすぐここからさよならしちゃうので、その前に。 ふふ、やっぱり懐かしいですねここ。 青峰くんにシュートも教わりました。 」 「ああ、懐かしいよな…。 俺にとってもテツとの思い出の場所だ。 こっちは負けたばっかで気分最悪だったってのに。 」 思い出が蘇る。 あの頃感じた辛さや苦みが、今の俺たちを形作ってきたのだ。 思い出を語る青峰っちは遠い目をしていて、何だか違う人のようだ。 重い口振りは爽やかなバスケコートに落ちるには随分と不釣り合いで、俺はなんだか不安定で違和感のある非日常に迷い混んだようで落ち着かない気持ちになった。 「もー!青峰っち暗いッスよ!しばらく会わないうちにそんなに感傷的な人になったんスか?ほらほら、思い出は~いつも綺麗だけど~それだけじゃお腹が空くわ~ってね?思い出は大事ッスけど、今と未来を考える方がもっともっと大事なんスよ!」 青峰っちに言うのと同時に黒子っちにも、ね?と目を向ける。 輝いていたのはこの時だけじゃない。 これからももっとたくさん黒子っちと思い出を重ねていくのだ。 「…そうですよね。 黄瀬くんの言う通りです。 」 「ああ、そうだな。 立ち止まってちゃダメだよな。 ちゃんと抱えて、これからを生きるよ。 ……つかこんなこと、お前に教えられるとはな。 ちょっと見直したっつーか、かっこよかった。 」 「失礼な。 黄瀬くんは元々格好いいですよ!」 「え、ちょ、貴重なデレきたああああ!!うっうっ、嬉しいッス…。 」 「うわあ…泣くほどのことか?」 「当たり前じゃないッスか!少なくともあと3年は聞けないかもしれない…って、そういえば青峰っち結構時間経ってるッスけど戻らなくていいんスか?」 「え?は、ってやべえ!!またサボってたと思われる!わりい黄瀬、せっかく会えたけどまたな!」 「また連絡するッス!」 「お仕事頑張ってください。 」 相変わらずの足の速さで、青峰っちがあっという間に遠ざかる。 久し振りに会ったら、またバスケがしたくなってきた。 あの頃とは違う今の俺たちでバスケをやるのも、きっとすごく楽しいだろうな。 皆忙しいだろうけど、予定が合わないか帰ったら聞いてみよう。 「黄瀬くん何だか楽しそうですね。 」 「へへ、分かる?また皆でバスケしたいなーって。 ね?みーんな呼んでさ。 」 「君たちのバスケを見るのは大好きです。 また集まれるといいですね。 」 「そしたら黒子っち俺と同じチームになってさ、二人で青峰っち倒そう!俺にパスいっぱい回してよ!」 「そうですね。 僕もまた、君と一緒に…。 」 そう言って俺を見上げた黒子っちがうっすらと微笑んだ。 日の光に照らされた瞳はゆらゆらと揺れて見えて、なんだか泣いているようだと思った。 [newpage] 太陽が真上にあるのと、大きく音をたてたお腹の音で今が昼時であることを知った。 何か食べようと少し大きな通りを歩いていると、不意に後ろから肩を掴まれた。 やばい、バレちゃったかなと驚いてそっと振り返ると、そこに立っていたのは俺のよく知る、高校時代のライバルだった。 「…お前、少し痩せたか?」 あまり時間はないが少し話したいと言われ、俺は小さな喫茶店に入った。 向かい合って座る赤髪の男は記憶の中でいつも大量のハンバーガーを食べていたから、白いカップでコーヒーを飲む姿は何だか不思議だ。 「そう、ッスかね?ちゃんと食べてるッスよ。 」 「それならいいけどよ…。 あれから全然連絡もつかないし、青峰とかにも聞いてみたけどあいつらからの電話にも出なかったらしいし。 」 「ああ…携帯どっかいっちゃってるんスよ。 ごめん、なんか急ぎの用だったッスか?」 「あー…ん、まあ元気そうだからいいけどよ。 」 素直一直線の男が珍しく歯切れが悪い。 なんだか今日は珍しいことばかりだ。 隣を見ると、黒子っちもそう感じたらしく、火神っちを見てから俺を見て、怪訝そうに首を傾げた。 「火神くん、どうかしたんですか?」 「お?そうだそうだ!そんで俺が話したかったことなんだけどさ。 」 火神っちはそう言うとカバンをごそごそと探り、中から一冊のノートを取り出した。 なんだか分からずハテナマークを浮かべる俺とは対照的に、黒子っちが途端に焦りだした。 「…?それなんスか?」 「え、あ、ちょ、か、火神くん!!」 「これ、俺が黒子に教えてた料理のレシピノート。 」 「レシピノート?」 「うわあああああああ!!ちょっと火神くん!僕がちゃんと作れるようになるまで内緒にしてくださいって言ったじゃないですか!」 「いつも作ってくれてるから自分も作ってあげたいってさ、少し前から俺ん家に習いに来てたんだわ。 」 「だから!そんなことまで言わなくていいんですよ!内緒って!内緒って約束したのに!」 「はは、内緒ったってなあ、いつまでも俺が持ってるわけにいかないし、ちゃんと渡しといた方がいいと思ってさ。 」 「え、でも…黒子っち作れるようになったんスか?」 「いや、ついに作れないままだったぜ。 」 「そんなはっきり!?」 「でも俺さ、もうすぐアメリカ行くんだわ。 作れるようになるまでって黒子との約束だったけど、あいつのもんを俺が持ってっちまうのはなんか違うだろ。 」 「え…火神くんアメリカ行くんですか?」 「随分急ッスね。 」 「親父がなんか怪我したらしーんだよ。 もうそれなりに年だし、いい機会だからしばらくあっちで住もうと思ってさ。 こんなタイミングだったから中々言えなくて悪かったな。 」 火神っちはそう言って、静かにカップを持ち上げコーヒーを一口飲んだ。 それから窓の外を見上げて、晴れ渡る青空に少しだけ眉をひそめると、もう一度俺にノートを差し出した。 「ほんとは持ってようとも思ったけどさ、それはお前らので、俺のじゃないから。 」 「火神くん…。 」 「じゃあ、受け取るッス。 …でも、寂しくなるッスね。 俺また皆でバスケしようと思ってたのに。 」 「俺は帰ってこないわけじゃないんだから、またいつでもできるだろ。 ちゃんと会いに来るからさ、お前にも、黒子にも。 」 「待ってますね、火神くん。 次帰ってきたら僕のご飯を振る舞ってあげます。 」 「そしたら俺もいない間の雑誌プレゼントするッスね!」 「ははっ、なんだよそれ。 ありがとな、楽しみにしてる。 ……黄瀬も、元気でな。 」 火神っちが帰った後、受け取ったノートをめくってみた。 隣で黒子っちは恥ずかしそうに、あーとかうーとか言ってたけど、そこに記されていた黒子っちの字は一生懸命俺のために頑張ろうとしてくれる姿そのものに思えて、俺は胸が温かくなるのを感じた。 端の方には「味は濃い目に作ること!」と小さな注意書きがしてある。 そうか、俺が濃い味好きなの知ってたのか。 俺が黒子っちを思って料理を作るように、黒子っちも俺を思って料理を作ってくれようとしていた。 その事実がどうしようもなく嬉しい。 「今度、これ作ってくれる?」 「……考えてあげなくもないです。 」 そんなことを言いながら、実は俺に甘い黒子っちはきっと一生懸命に振る舞ってくれるに違いない。 ほかほかと幸せな気持ちのまま、俺たちは喫茶店を後にした。 扉を出る瞬間、何となく座っていた席を振り返ると、机の上には二人分のカップが置かれていて、そういえば黒子っちはまた店員に気付かれなかったのかと、今更ながらに思った。 [newpage] 「緑間っちいるかなー。 」 「忙しいんですから、いても引き留めちゃダメですよ?」 次に俺たちが向かったのは図書館だ。 この図書館は近くの病院の小児科病棟と繋がっていて、小児科医の研修中である緑間っちとは遭遇率が高い。 医者になりたいとは聞いていたが、まさか小児科医になるとは驚きだ。 子供はどちらかといえば苦手だと思っていたから。 「あ、緑間くんです。 」 建物の入口をくぐりきょろきょろと辺りを見回した黒子っちは、小さな子供に囲まれる長身の男を見つけて嬉しそうに声を上げた。 それにしてもいつも思うけど、195の緑間っちと1メートルにも満たない子供たちが遊んでいる光景はガリバー旅行記とか不思議の国のアリスとか、子供の頃に読んだ童話を思い出して不思議な感覚に陥る。 しかめ面で大きくて、とても子供に好かれるとは思えないのだが、緑間っちは会うといつも子供に囲まれている。 素直じゃないけど面倒見がよくて優しいから、そういうのは純粋な子供たちにはちゃんと伝わるのかもしれない。 「緑間っち!」 「もう黄瀬くん!お仕事の邪魔しちゃダメですってば!」 「えー、でもせっかくここまで来たんだし、」 「黄、瀬…?」 黒子っちとやいのやいの言い合っていたら、緑間っちが気が付いたらしい。 眼鏡の奥の目をまんまるにして、あんまり見ないようなびっくり顔でこちらを見ていた。 そんなに驚かなくても。 「緑間っち!久し振りッス!」 「久し振りだと…?お前、散々電話したにも関わらず一向に出ないと思ったら、こんなとこで何をしているのだよ!!」 「ちょ、緑間っち何でそんなに怒ってんスか!?電話のことなら仕方なかったんスよー。 携帯どっかいっちゃってて。 」 「どっかいった!?人がこんなに心配していたのにか!急に連絡がつかなくなって、俺たちがどれだけ肝を冷やしたと思っている!!」 「まあまあ緑間くん落ち着いてください。 黄瀬くんも悪気があったわけではないんです。 」 「うう…なんかごめんッス…。 」 緑間っちは厳しい人だけど、激昂っていうほど怒ることはあまりない。 その緑間っちがこんなに凄い剣幕で怒っているのだ。 連絡を結果的に無視したことになっているのは事実だし、何より俺を思っての怒りだということが分かるから、ここは素直に謝るべきである。 思わずしゅんとしてしまった俺の横で黒子っちがあわあわと俺と緑間っちを見遣る。 向かいの緑間っちも言い過ぎたと思ったのか、怒気を潜め、申し訳なさそうに頭を掻いた。 「いや…その、何もなかったのならいいのだよ。 すまない、強く言い過ぎた。 ただどうしても…嫌な予感が消えなくてな。 」 「青峰っちや火神っちも連絡くれてたみたいでさっき怒られたッス。 すません。 」 「ああ、皆心配していた。 でもまあ、元気そうでよかったのだよ。 」 「緑間くんは相変わらず子供にモテモテですね。 」 「ほんと、緑間っちも子供人気は変わらずッスね。 」 「ふん、今日のラッキーアイテムはくまさんのぬいぐるみなのだよ。 一つだけだと誰かに気に入られて持っていかれてしまうかもしれないからな、たくさん用意したのだよ。 」 「ああ、それでみんなくまさん抱っこしてるんスね。 さすがキセキのお母さん。 」 「そういうとこほんと意外ですよね。 」 「何とでも言え。 俺は常に人事を尽くしているだけなのだよ。 」 眼鏡をくいと上げながら緑間っちが自信満々に言った。 変わらないなと思う。 どこまでも厳しくストイックな努力の人。 あの正確無比なシュートは誰にでもできることではない。 「それで、今日は何をしに来たんだ。 」 「思い出の場所巡りのついでに本返しにきたんスよ。 」 「思い出の場所?ああ、黒子はよくここで本を借りていたからな。 図書館なら俺も行こう。 借りたい本がある。 」 「子供たちはいいんスか?」 「休憩時間に絡まれていただけだから構わないのだよ。 」 そう告げる緑間っちと、三人で図書館に入る。 緑間っちに会いに小児科病棟の方へは何回か行ったけど、図書館へ来るのは実を言うと初めてだったりする。 本は読まない。 読む時間もないし。 黒子っちが熱心に読んでるのを見て、俺も読んだら色んな話しができるかもしれないと挑戦したことはあるが、結局一冊もまともに読めなかった。 以来、俺には読書は向かないのだとすっかりやめてしまっていたのだ。 図書館なのだから本が多いのは当たり前だが、それにしたって多すぎじゃないだろうか。 あんな上の方にある本どうやって取るんだ。 「緑間くん何借りるんですか?」 難しい漢字ばかりが並ぶ小説エリアで足を止めた緑間っちに黒子っちが尋ねる。 「以前黒子がお薦めしてくれた本があってな。 中々読む時間が取れないから借りられずにいたのだが、ちゃんと読もうと思ったのだよ。 」 「うへえ、分厚い本ッスね…。 黒子っちが好きそう…。 」 「あ!その本ですか!?ちらと話しただけだったのによく覚えてましたね?」 「目を輝かせて語っていたな。 表情が珍しく雄弁だったからとても印象的だった。 」 「嬉しいです。 すごく面白いんですよ!本当は黄瀬くんにも読んでもらいたかったんですけど…。 」 「俺にはそんな分厚いのとても読める気しないッス。 」 「ふん、集中力のないお前には無理なのだよ。 」 緑間っちはその後も棚を回り、小説を何冊か見繕っていた。 黒子っちもそんな緑間っちの後をついて回り、小説を物色していた。 結局緑間っちは5冊重そうな本を借りて、俺も黒子っちが本を探している間に黒子っちが借りていた本を返した。 珍しく黒子っちは借りなかった。 あまり惹かれる本がなかったようだ。 休憩時間も終わりに差し掛かったようで、俺たちは図書館を出て正面玄関へと戻った。 ここまで来ると先程までの静けさが嘘のように子供たちの明るい笑い声が響く。 廊下も窓が多いから光が入って明るい。 あっという間に別世界へ来たようだった。 「読んだら感想聞かせてくださいね。 」 じゃあなと言って後ろを向いた緑間っちの背中に黒子っちが声を掛ける。 緑間っちは一、二歩進んでから足を止めると、振り返ってこちらに戻ってきた。 何かいい忘れたんスかね?俺は首を傾げた。 いつだって真っ直ぐに前を向いていた緑間っちが、俺の目の前で立ち止まり、俯いてぎゅっと拳を握っている。 その手が、肩が、身体が、小刻みに震えていた。 「どうしたんスか?」 「……本当は借りるつもりはなかったんだ。 読んでしまったら…思い出してしまうだろうから。 」 「思い出す…?」 下を向く緑間っちの表情は、髪に隠れていて分からない。 でもひどく押し殺したような苦しげな声に、突然脳が警鐘を鳴らした。 不安で心が押し潰されそうだった。 これ以上聞いてはいけない。 何の根拠もないけれど、不意にそう思った。 「読んでしまったら…っ、感想を言い合いたいと思ってしまうだろう…?っまた…一緒に笑いたいと、そう思ってしまうだろう!?」 「緑間、っち?どうしたの?」 「情けないな…。 お前はきちんと前を向いているというのに、俺は…まだ受け入れられないのだよ。 またしばらく経てば、その扉からいつものように黒子が現れる気がして、」 「黒子っち…?いつものようにって、そんなの、」 「ああ分かっているさ、ちゃんと分かってる。 そんなことはもう二度とないのだと。 」 え? そう声にならずに呟いて、俺は顔を上げた。 苦しそうに顔を歪める男の向こう、大きな窓ガラスに映る俺の隣に、 確かに存在したはずの彼の姿は、もうどこにも見えなかった。

次の