トム アット ザ ファーム。 ストーリー

トム・アット・ザ・ファーム【劇場再開記念】

トム アット ザ ファーム

トム・アット・ザ・ファームの感想 ひとつ説明が必要なのはグザヴィエ・ドラン監督もまたスペインのペドロ・アルモドバルのように同性愛を度々描いている監督だということです。 劇中に誰がゲイで、誰がストレートかなどいちいち説明しないため、その部分を知らずに見てしまうと意味の分からない話になってしまいます。 この映画でも、主人公トムが同性の恋人であるギョームを亡くし、葬式に出るために彼の実家を訪ねることから話がスタートします。 そこは畑意外何もない閉鎖的な田舎で、ギョームの家族は家畜で生計を立て、母親は自分の息子がゲイであることを知らず、兄はそのことを隠そうと努めます。 兄からすれば都会から来た同性愛者のトムは家族に恥をかかせる存在で、目の敵にし、ゲイであることを公言するな、と暴力を交えて脅迫します。 ストーリーの核となるのはこの兄とトムの奇妙なツンデレ&SMの交流で、お互い敵対しているわりにはまんざらでもなさそうな微妙な関係をカメラは追っていきます。 はっきりいってしまえば、登場人物の行動は理にかなっておらず、兄にしても、トムにしてもお互いが嫌ならさっさと追い出すか、出て行くかすればいいのにそうはなりません。 殴られても、脅されても、トムは恋人の兄にどこか惹かれて、もっと殴ってといわんばかりにくっついては離れ、またくっついては離れ、をただ繰り返すのです。 セックスシーンはひとつもありません。 けれども全体的にやたらと性的な感じがするのが不思議でした。 今にも誰かが誰かととんでもないスケベなことをしでかしそうな危険な香りがプンプンします。 トムと兄がやっちゃっても面白かったのになあとも思いました。 また、監督であり、主人公を演じたグザヴィエ・ドランが中性的な魅力を持っていて、ゲイだけでなく女性からも相当モテそうな不思議少年のオーラが出ていますね。 あのオーラなしではこの映画は語れないでしょう。 男性的でもあり、ゲイっぽくもあり、女性的でもあり、とにかくどんなタイプの人とでもセックスできそうな、まさに触る者みな傷つけるぜ的なあのやばい雰囲気は一体なんなんでしょうか。 終盤まではそれほどスリラー、スリラーしていないんですが、ラストにぞっとするシーンを一つ用意して見事なスリラーに仕上げていました。 途中で伏線を張っていて、感のいい人なら読めるのでしょうか。 僕はまったく予想していなかったので、寒気がしました。 怖いというより、グザヴィエ・ドラン監督の手法に「すごいなあ」と驚かされた部分のほうが大きかったです。 一体なにを考えているのでしょうか、この監督は。 個性の固まりですね。

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解説・あらすじ

トム アット ザ ファーム

2013年の第70回において国際批評家連盟賞を受賞。 2013年製作/100分/PG12/カナダ・フランス合作 原題:Tom a la ferme 配給: 【あらすじ】 恋人の男性ギョームが亡くなり悲しみに暮れるトムは、葬儀に出席するためギョームの故郷を訪れる。 しかし、ギョームの母アガットはトムの存在を知らず、息子の恋人はサラという女性だと思っている。 トムの存在を唯一知るギョームの兄フランシスは、トムに恋人であることを隠すよう強要。 当初は反発を覚えたトムだったが、次第にフランシスの中に亡きギョームの姿を重ねるようになり……。 カナダの人気劇作家ミシェル・マルク・ブシャールが2011年に発表した同名戯曲の映画化。 【私的感想】(ネタバレ含みません) 面白かったです。 というか、好みの映画です。 かなり危うい映画です。 まず、監督は1989年生まれです。 まさにです。 ということは、本作を制作したのは24歳です。 ヒエッ…。 彼より年上の自分が恥ずかしいです。 どんな生き方をしたらこんな映画を作れるのでしょうか?逆に彼の生い立ちが心配です。 因みに私は、彼の作品は『マイ・マザー』『わたしはロランス』『Mommy』は観ました。 どれも、観終わったあとに彼の事が心配になりました。 個人的に本作が一番心配になりました。 言い換えますと、一番面白かったです。 どの映画も伝えたい事は同じです。 (個人的見解) 本作も、前作の『わたしはロランス』と同様にあらすじ通り「」が基にあるのですが、原作が戯曲ともあって他の作品とは異なる雰囲気でした。 (「」=やゲイ、、などの性的マイノリのこと) かなり、サイコな感じです。 いいですね。 あとは、また 「田舎こわ…映画」ですね。 オカルト要素は全くないので、そうゆうのは苦手だけど「人間こわい映画」は好きな人にはピッタリの映画作品です。 私も「人間こわい映画」は大好きですので、最後までドキドキワクワクしながら観れました。 また、 「多くは語らず映画」です。 ですので、脚本演出、役者の表現力は素晴らしいです。 逆に言えば、「は?」で終わる人もいると思います。 ジャンルは「サイコロマンスサスペンスリラー映画」ですかね。 よく「 激しい愛と暴力、独特で繊細な心理描写」というキャッチフレーズありますよね。 まさにそれです。 そして、EDの歌詞がまたアレですね。 むしろ、 このEDのサビで何回も繰り返される「この歌詞」が本作で一番の「真理」ではないのでしょうか。 ご覧になる方は、しっかりエンドロールが終わるまで観て下さいね。 逃げたいけど逃げたくない。 逃げられない。 また、本作も主演の青年役はドラン監督本人です。 彼の繊細な演技も素晴らしいです。 今回は脚本と編集、衣装も担当したそうです。 そりゃ年齢、経験も映画制作に関係すると思いますが、御年配監督でもつまらない作品を作ってる人いっぱいおります。 面白いものは、面白い。 つまらないものは、つまらない。 また、本作を観るにあたって、 を読んでおいた方があのラストを観た後、「しくっりくる」と思います。 詳しくない方は是非。 とにかく、本作はラストまで気が張るので疲れます。 終わった後もなんか…疲れます。 (笑) 切ないです。 「ドランの天才能、官能に圧倒され 左眼球がけいれんした。 (最近右眼を失明暗したのだ) 明朝目覚めたら左眼も失明暗してるかもしれない。 ああ、愛は怖い。 ドランの映画は怖い」 と、本作を観た写真家のさんはこう述べたそうです。 怖いですね。 上映時間も100分ですのでお勧めです。 もうこれに尽きます。 監督も主人公も、言いたい事はコレなんです。 あらすじ通り、主人公トムは(カナダの最大の都市)から、恋人ギヨークの故郷、のど田舎へ車で向かうところからOPが始まります。 OPもなんか不穏な空気が漂いつつ、シャレオツな感じです。 お決まりの、辺りはトウモロコシ畑。 だいたい洋画ホラーで「トウモロコシ畑」が出てくると、そこで追いかけっこしますよね。 今回もします。 トムは恋人(男)ギヨークの葬儀のために、これから惨劇が始まる農家(ギヨークの実家)へ向かいます。 で、そのギヨークの実家から逃げるお話です。 もちろん、ただでは帰さない。 帰れない。 故ギヨークの恋人。 ギヨークとは同じ会社に勤めていた。 ・ フランシス:故ギヨークの兄。 マッチョなマゲイ。 父が死んだあと、この農場を継いでいる。 ・ アガット:故ギヨークとフランシスの母。 気さく。 料理好き。 息子たちがゲイとは知らない。 ・サラ:息子がゲイとは知らない母のために、ギヨークの嘘の恋人役にされる。 なんか一番可哀想。 ・ バーのおじさん:映画の終盤に出てくる。 重要なある事件を知っている。 お決まり 登場人物はこのぐらいです。 少ないです。 観ているこっちは助かります。 「誰が誰だか事故」は起こりません。 あと、私が怖いなーと思ったのが、 ギヨークの配役が存在しないことです。 本作はこのギヨークの死によって、周りの人が翻弄される物語です。 ですが、全く出てきません。 写真がチラって出てきますがぼやけているし、瞬きぐらいの登場時間です。 ですが、みんなこの死んだギヨークに縛られているのです。 ・トムは恋人ギヨークを助けられなっかたという悔しさから生まれる、自分に対しての怒りと哀しみでいっぱいです。 最初は。 しかし、故郷へ行くとギヨークの母から衝撃的な事を伝えられます。 トムは母の口合わせに仲の良い同僚だと自分からも言います。 なんと、切ない…。 「なんで自分を恋人と言っていなかったんだ。 せめて母には…。 」 この大切な人に裏切られた感。 でも死んでいるからその真相は一生分からない。 このモヤモヤ感。 そして、「帰りたいけど、帰れない」。 そんな故恋人ギヨークの兄フランシスの呪縛にまんまと引っ掛かります。 フランシスは劇中、トムに常に高圧的で暴力的です。 一緒に農場の藁置き場でタンゴを踊るシーン。 いい演出ですね。 あとは、お決まりの「トウモロコシ畑の追いかけっこ」。 トムは逃げます。 捕まります。 暴力されます。 怪我します。 フランシスはトムをちゃんと病院に連れて行きます。 待合室まで付き添っています。 包帯とか巻き治してあげます。 ) そして、ここで名台詞が誕生します。 「10月のトウモロコシ畑はまるでナイフの様だ」 また、フランシスはもしかしたら弟が憎かったのかもしれないです。 自分と親と、このど田舎の故郷を捨てて、16で上京してしまったことを妬ましく思っていたのかもしれないです。 あと、本作で重要なバーの一件。 「お前 弟ギヨーク を庇ったせいで、俺ら家族は町から迫害されたんだ」こう思っているのでしょう。 その亡き弟の恋人トム。 ・ 母アガット。 この女は本当に一番恐ろしい。 個人的に。 何が恐ろしいって、息子のフランシスと故ギヨークとトムを支配しているからです。 一見、気さくで優しい母親ですが、本当に狂気染みています。 アガット役の女優リズ・ロワの不気味で狂気的な演技力が本当に凄いです。 ・ サラ。 映画の終盤から登場です。 トムの同僚で、トムのヘルプでこの恐怖の農家にやって来るのです。 しかし、この異様な一家を見て早く帰りたがります。 その上、フランシスに脅されたりもします。 ただのの被害者です。 本当に可哀想です。 重要な役です。 サラは次の日にバスで帰ることに。 何事もなく都会へ帰ります。 ・そして、 バーのおじさん。 映画の超終盤に登場です。 登場時間も数分。 トムの呪縛を解いてあげます。 数分の登場時間ですけど、超重要な役ですね。 町の事も、住人の事もお見通しです。 現実でもそうゆう方多いですよね。 トムは「都会に帰らなければ…!! 」となります。 今度は、森で追いかけっこです。 正直少し、私はニヤニヤしました。 その時のフランシスの衣装がカ国旗がパッチワークされたアウターです。 あからさま過ぎます。 もうアノ人にしか見えなかったです。 そんな恰好でゲイがデカいシャベルを持って、森に隠れている獲物を探し回ります。 恐ろし過ぎます。 なんやかんやでトムは逃げ切り、フランシスの車を奪って都会へ。 途中ガソリンスタンドに立ち寄ります。 そして、車の中からのシーンです。 窓の外はトムの故郷、都会の。 窓の外は人混みと、車の騒音。 トムは車の窓から都会の若者達を眺めます。 腑に落ちない表情で前を見ます。 そして、あの例のEDです。 「もうカにはうんざり」 この歌が流れて本作は終わりです。 「は?」って思う人もいると思います。 この映画は要するに、カナダ人からみたカ人への皮肉…というと語弊がありますけど、「風刺映画」なのかな。 私はあのラストの演出を観てそう感じました。 また、上記で述べたように、最後にフランシスにいかにもな衣装を着せたこと、EDの歌詞。 そして監督&主演を務めたドランもカナダ人です。 このブログで歴史の事をダラダラと述べるのも主旨がズレてしまうし、私自身が世界史についてそんなに詳しくないのでやめておきます。 でも「田舎こわ…」の部分は述べていませんよね。 私はこの『トム・アット・ザ・ファーム』という映画を是非多くの人に観て頂きたいのでそこは敢えて述べません。 というか、そうするとカナダとカの歴史等も説明しないといけなくなるので面倒くさいです。 すみません。 ラストはトムが都会のの街を車で運転しているシーンで終わります。 腑に落ちない表情で。 本当に、彼はこのまま戻ったのでしょうか。 劇中でもトムは一回逃げたのですが、何かを思い、自らあの恐怖の農場に戻ったのです。 もう大切な人はいません。 しかも、最後の最後でフランシスの幻覚をも見てしまう始末です。 トムはフランシス(カ)の呪縛から解放されていないのです。 ドラン監督はカ人に何をされたのか非常に気になります。 nmeemeekun.

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映画『トム・アット・ザ・ファーム』

トム アット ザ ファーム

このサイトは、音楽をメインに紹介しているサイトですが、今回は、最近気になっている映画監督をご紹介します。 現在26歳という若さなのですが、は、カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、映画界でも最重要人物となっています。 今回取り上げたのは、グザヴィエ・ドラン作品は、映画の中で使われている音楽も素晴らしいからです。 選曲、音を入れるタイミング、音量も含めて絶妙で、ストーリーや場面自体をより一層引き立てています。 自分がグザヴィエ・ドランの作品を観ていたときにも、いい音楽が使われるたびに「この曲はなんだ!?」という風に曲にも興味が沸いたので笑、調べられる範囲で調べてみました。 こうやって改めて曲を並べてみると、曲の一部をいかに効果的に使っているのかがわかります。 『Mommy/マミー』もサウンドトラックなしですかね。。 メジャーな曲も入り交じっているため、権利関係が厳しいのかもしれません涙 それでは早速どうぞ。 クラシックの名曲がうまく使われているのもドラン作品の特徴ですね。 該当箇所は3分過ぎの箇所です。 Antonio Vivaldi — Concerto No. 4 in F minor, Op. グザヴィエ・ドランの作品と言えば、音楽もその魅力のひとつですが、残念ながらサウンドトラックが発売されていないのです。 『マイ・マザー』の音楽は、というと映画オリジナル楽曲をNicholas Savard-l'Herbierが担当しております…Posted by on 上記の記事で紹介されている曲を、以下に貼り付けておきます。 「Surface of Atlantic」の透明感のある曲をメインに、場面に合わせて変わり種的な曲がはさんであって、センスいいな~って感じです。 服装といい、音楽といい、どれだけセンスいいんですかね笑 予告編で使われているのは以下。 予告編で使われているのはこの2曲。 より詳細な紹介はUPLINKの記事を参照するとよいかと。 Sail — AWOLNATION Michel Legrand — The windmills of your mind 劇中で使われているのは女優カトリーヌ・フォルタンが歌っているフランス語のバージョンとのこと。 Robin Beck — Tears In The Rain こちらも劇中ではマリオ・ペルシャがフランス語で歌っているとのこと。 ルーファス・ウェインライトのこの曲が劇中では凄まじくよかったです。 Rufus Wainwright — Going To A Town サウンドトラックにはほとんど入ってないっぽいですね。。 オリジナルの曲だけが入っているのかな。。 本編では使われていないのですが。。 予告編マジックにヤラれます笑 OneRepublic — Counting Stars Ellie Goulding — Anything Could Happen 超ポップな曲も使われているのがいいですね~ このあたりの曲を使ってダサくならないというのがセンスの見せ所なのでは。 Ludovico Einaudi — Experience 後半で、3人で旅に出るところ~将来を思い描くシーンで使われていた曲。 Counting Crows — Colorblind この曲もよかった。。 ストーリー展開と歌詞がマッチしていて。 Oasis — Wonderwall すでに映画を観た方には説明の必要なしの曲。 ずっと語り継がれるシーンになることでしょう。 Lana Del Rey — Born to die ラストはこの曲。 超ポップ、クラシック、マニアックな曲など、振れ幅が大きく、その中での場面に合った曲を使っている感がとても素晴らしい。 こんな感覚を持った監督が増えてくると、映画ももっと楽しめそうですね。 ということで、グザヴィエ・ドランの映画に使われている曲のご紹介でした。 検索: Category• 5 Archive•

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