赤十字 献血 ポスター。 「宇崎ちゃん」献血ポスター、なぜ議論がこじれるのか

【赤十字献血ポスター】マンガのキャラは誰?セクハラ批判殺到!

赤十字 献血 ポスター

〔PHOTO〕iStock 表象は「誰かが作る」もの まず「表象はなぜフェミニズムの問題になるのか」の内容を簡単に解説しておきます。 そこで私が述べたのは、表象の「悪さ」について、たとえば「子どもがマンガの中の暴力的な行為を真似してしまう」とか「広告に表現された差別的な価値観を身につけてしまう」といった「現実への悪影響」とは違った水準で考えよう、ということでした。 ポイントは、表象は必ず「誰かが作る」ものだという当たり前のことです。 この当たり前のことを踏まえると、「表象/現実」という区別を離れて、 表象を作るという現実の行為について考えることができます。 問題なのは、そうした女性観の中には、歴史的・社会的に性差別的な意味を帯びて使われてきたものが多くあるということです。 たとえば「ケア役割の担い手」という女性観があります。 要は「家事育児介護は女がするものだ」という考え方です。 こうした考え方が差別的であることについては現在では多くの人が同意するでしょう。 しかし残念ながら、こうした考え方はまだ私の社会のあちこちに見られます。 「女の子だからと家事の手伝いをしなさいと言われる(お兄ちゃんや弟は何も言われないのに)」というのは女子学生がよく挙げる不満話のひとつです。 「赤ちゃんはママがいいに決まってる」と言って批判を浴びた政治家もいました。 こうした発言は「家事育児は女性がするものだ」という考えのもとににおこなわれていると言えるでしょう。 表象の作成も同様です。 たとえば「家族」を描くとき、家事育児をしているのをもっぱら「女性」にするならば、その表象はやはり「ケア役割の担い手」という女性観を前提にして作られています。 つまり、家事育児を女性ばかりがしているような表象を作ることは、「ケア役割の担い手」という女性観を前提におこなわれる、数ある現実の行為のうちのひとつなのです。

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「宇崎ちゃん」献血ポスター、なぜ議論がこじれるのか

赤十字 献血 ポスター

問題になっているのはウェブ漫画『宇崎ちゃんは遊びたい!』とコラボレーションしたポスターで、献血に行くことによって同作品のクリアファイルが貰えるというキャンペーンの宣伝として製作されたものだ。 ポスター下部には赤十字のマークがあり、「みんなの勇気と優しさで患者さんを笑顔にできる」と書かれている。 キャンペーンは10月1日から始まっていたが、10月14日、あるアメリカ人男性が、ポスターの「過度に性的な」側面をtwitter上で問題にしたのをきっかけに、一気に議論が巻き起こった。 公共の場における女性表象のセクシズムについては、すでに30年以上前から問題化されている。 そして、女性性を安易なアイキャッチとして利用したり、ステレオタイプ的な表現だったりといった、女性を客体化する表象は批判にさらされ、次第に減少してきたという歴史がある。 この文脈の中に位置づけるならば、件のポスターは確かにアウトとならざるをえない。 同作品とコラボするにしても、より穏当で無難な素材は他にもあったのだから、一番「悪ノリ」に近いイラストを選択した担当者はいかにも不用意であったというしかない。 女性をアイキャッチにして何が悪いのか・献血が多く集まるのだから良いではないか・そもそもこのポスターのどこが「性的」なのか、などである。 公共の場で女性をアイキャッチ的に使うことがなぜ悪いのかというと、端的にいえば、それが女性を客体として消費することを公的に承認することになりかねないからである。 それは性差別を承認することになるので、献血者が増えるから良いじゃないかといった、功利主義の観点から擁護することもできない。 ポスターのどこが「性的」なのかについては、筆者自身オタクである者としては、そりゃ明らかだろと言いたい。 完全に2次元表現における性的なコードに沿って描かれてるじゃん!そりゃ人によって感じ方は異なるかもしれないけど、そこじゃないじゃん! 自分の感じ方じゃなくて、オタク文化をそれなりに享受してきた人間ならだいたい理解できる共通認識の問題じゃん! いまさらカマトトぶんなよ! ただし筆者は、このような議論をクドクドやりあうことにあまり建設的な意義を見出せない。 先述したように、公共の場で女性表象を性的なアイキャッチとして使用することについては、日本でも、少なくとも1980年代の「行動する女たちの会」以降、重ねて問題にされてきており、それをやるべきではないのは、男女共同参画社会基本法の制定を経て、現在では行政も含めてコンセンサスがある。 たとえば昔は生命保険会社がヌードカレンダーを各職場に配ったりしていたが、現在ではほとんどの人がそれはやるべきではないと考えるだろう。 最低限その前提を議論の出発点とできなければ意味がない。 したがって、本稿は、なぜ当該ポスターが公共におけるジェンダー表象の水準においてアウトなのか、ということについてはこれ以上議論しない。 そうではなくて、なぜこれほど単純なジェンダー表象の失敗案件が、ネット上では(また一部メディアでは)激しい反発を生み、こじれてしまうのだろうか、という点について考えたいと思う。

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「宇崎ちゃん」献血ポスターがネットで炎上 「否認」が原因か

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「過度に性的な『宇崎ちゃん』を使ってキャンペーンをよく行ったものだ」「いやらしさを感じない」 ポスターのデザインには、キャンペーンの第1弾プレゼントにあしらわれている絵と同じものが使われているのが確認できる。 キャラクターは、「センパイ! まだ献血未経験なんスか?ひょっとして・・・・・・注射が怖いんスか~?」と述べている。 KADOKAWAによると、主人公の大学生らが登場する、ドタバタラブコメディー。 批判の発端のひとつとなったのは、10月14日夕に投稿されたツイート。 投稿したユーザーは、ポスターの写真を投稿して英語で、「赤十字の仕事には敬服する」などとしつつも、「日本では、過度に性的な『宇崎ちゃん』を使ってキャンペーンをよく行ったものだ」などと指摘した。 (編注:いずれも編集部訳) ツイッターでは他にも、 「公共空間で環境型セクハラしてるようなもの」 「女性をモノ扱いしていると見なされかねない」 「日本赤十字社が『胸の大きすぎるアニメ絵』を広報に使用する必要はない」 などの声が相次ぐ一方、 「若者に献血に来て欲しいから、若者に人気のコミックのキャラクターを使ったポスターを作ったってだけの話じゃないのかな」 「イラストは露出もないしとくにいやらしさを感じない(中略)若者の献血が増えるのであればWinだと思います」 など、キャンペーンの内容に理解を示そうとする声もあった。 日本赤十字社は、どのような見解なのだろうか、広報担当者に16日、J-CASTニュースが取材し、次のような回答が得られた。 担当者は「今回のキャンペーンはあくまでも献血にご協力いただける方へのノベルティとし実施したもので、セクシャルハラスメントという認識は持っておりません」と回答した。 「献血の推進においては、これまでも多くのアニメ作品からご支援をいただき、好評と実績を得てきたことから実施しているものです」としつつも、「今回のようなご指摘については、真摯に受け止め、今後の参考とさせていただきます」と見解を示した。 (J-CASTニュース編集部 田中美知生).

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